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米国景気は順調 利下げ打ち止めならドルは買い[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年9月30日号

先週のドル円相場

ドル円は底堅い動きを見せた。ウクライナ疑惑をめぐって民主党からトランプ大統領の弾劾を求める声が浮上したことから、107円割れをうかがう場面もあったが、弾劾の可能性は低いとの見方からその後は下値を切り上げる展開となり、一時108.18円まで回復した。

ウクライナ疑惑とは

果たしてトランプ大統領の弾劾はあるのか。その前に「弾劾」とは何か。弾劾とは、「行政部の高官や特別の身分保障を受ける裁判官などの公務員が重大な法律上の義務違反や反社会的な行為を犯したとき、議会がこれを訴追し、処罰する制度」(ブリタニカ国際大百科事典)である。ウクライナ疑惑が重大な法律違反や反社会的行為と考えられるかどうかがポイントとなる。

ウクライナ疑惑とは、トランプ大統領が、政敵である民主党のバイデン前副大統領に関する捜査をウクライナ大統領に対して要請していたとされる問題だ。これがウクライナに対する米国の軍事支援4億ドルと引き換えで要求したのであれば、重大な倫理違反・違法行為となる。真相は不明だが、トランプ氏の日頃の言動からすればありそうな話ではある。

一方、バイデン前副大統領には、在任中の2015年12月にウクライナを訪問した際、ウクライナの民間ガス会社ブリスマに対する汚職捜査を止めさせるため、検事総長の解任を求めたという疑惑がある。これも真相は不明だが、同氏の次男が役員を務めていることを考えると、やはりありそうな話だ。トランプ氏とバイデン氏はウクライナにおける疑惑という点ではどっちもどっちなのである。

大統領解任は考えにくい

違法かつ(または)非倫理的な行為を犯した大統領に対して米国憲法が定める対応は、下院の多数による弾劾と、上院の3分の2以上による有罪認定と罷免だ。しかし上院は共和党が多数を占めており、現在の議席からは20人が造反しなければ大統領は解任できない。現実的には難しいと考えてよさそうだ。

となると、ウクライナ疑惑も相場にとってはノイズであり、この問題に反応して下落した分が帳消しとなったのは自然な展開といえる。さらにこういう動きの後は、反動で倍返しとなることが多い。107.80円付近から106.96円までが弾劾がらみの下落とすれば、108.60円付近までの上振れがあってもおかしくない。

赤丸内が弾劾がらみの下落 出所:NetDania

米国景気は順調

さて今週は、米国経済の現状を見極めるカギとなる9月の経済指標が目白押しとなる。

9/30(月)シカゴ購買部協会景気指数 前回50.4、予想50.2

10/1(火)ISM製造業景況指数 前回49.1、予想50.2

10/2(水)ADP雇用統計 前回+19.5万人、予想+14.0万人

10/3(木)ISM非製造業景況指数 前回56.4、予想55.0

10/4(金)非農業部門雇用者数 前回+13.0万人、予想+14.5万人

全般にまずまずの数字が予想されており、米国景気に対する悲観論は一段と後退しそうだ。金曜日にはパウエルFRB議長のスピーチが予定されているが、これまでよりハト派的な内容となる可能性は小さい。これらにより「10月FOMCは政策金利据え置き、12月利下げで当面打ち止め」との見方が浮上してくるのではないか。そうなればドルの下落余地は一段と限られてこよう。

米国のインフレは現在+1.8%(8月のPCEコアデフレータ)。7~9月期のGDPは年率2%前後の成長となりそうだ。この国の長短金利が1%台というのはあまりに低すぎる。筆者は、米国の利下げはあくまで予防的措置であり、次が最後になると予想しているが、この見方がコンセンサスとなれば、ドルは中長期的な上昇局面に入る可能性が高い。今週も引き続きドル円強気スタンスで臨みたい。

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