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Q1. 経済指標の線引き
A. どれが気にすべき経済指標であるかは一概にはいえません。1980年代に日米で貿易摩擦が起こっていたころは、今ではあまり動かない「米貿易収支」が重要視されていた時代もありました。また、サブプライムローンで住宅ローンの不良債権化が叫ばれたときは「米住宅販売件数」で大きな値動きがありました。時にビックイベントの王様である「米雇用統計」よりも注目度が高くなることがあるのです。その時々によって重視すべき指標は変わり、その線引きも変わってしまうので、常にマーケットが注目している経済指標を考えなくてはなりません。
では今のマーケットで線引きをしてみるとどうでしょう。各国が通貨安戦争を続ける現状のマーケットでは、金利動向がキーになります。そのため金利動向を左右する上で影響の大きい経済指標をウォッチしていきます。具体的に線引きするならば、私が特に注視している「政策金利」「雇用統計」「GDP(国内総生産)」「物価指数」の四つの指標が挙げられます。
欲をいえば、この四つの経済指標は常に把握しておきたいところですが、忙しくて見ることができず、さらに線引きが必要な場合は「政策金利(中央総裁発言を含む)」をチェックしてください。なぜ「政策金利」をチェック必要があるのでしょうか。
「景気上昇→インフレ→金利を上げる→通貨が上がる」といった景気サイクルを思い描いてください。景気の好悪は雇用統計やGDPなどの推移を見れば分かります。インフレ・デフレの判断は物価指数を見ます。これらの経済指標を基に、各国の中央銀行は金利の上げ下げを判断して、最終的に経済を安定させるようコントロールしています。
少し乱暴な言い方ですが、最後のボトルネックとなる金利動向さえしっかり把握していれば、大きな経済のモメンタムをつかむことができるのです。
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Q2. ニュースとの付き合い方
A. ファンダメンタルズ要因は為替変動に必ず影響を及ぼしています。最近ではチャートだけを頼りに取引する参加者が多いのですが、やはりテクニカルに集中してしまうのはリスキーだと思います。
しかし、参加者にとってファンダメンタルズといってもその範囲が広く、何を見て良いのか分からないといった意見をよく聞きます。テクニカル分析のような明確なシグナルがないことも、ファンダメンタルズ分析が敬遠される要因かもしれません。
そこで意識していただきたいことは「市場は何をテーマにして変動しているのか」ということです。市場のテーマとは、参加者の関心を最も引き付けている時事であり、そのテーマに関する材料に相場は大きく反応します。また、市場のテーマを意識することで、膨大な情報の中から見るべき情報が取捨選択できることも利点です。
直近のマーケットでいえばトランプ大統領一色で、昨年のトランプラリーでは「米ドル/円」が約18円上昇する大相場になりました。今後のトランプ政権では、「経済政策(米ドル高)VS保護主義(米ドル安)」という明確な二面性があり、どちらがクローズアップされるかで米ドルの方向は変わってきます。
今どちらがクローズアップされているかを取引の根幹としつつ、テクニカルを組み合わせてエントリーポイントを模索していくことが重要と考えます。例えば保護主義(米ドル安)のモメンタムであれば、米ドル売りのテクニカルポイントに限定したトレードに特化していく、などです。
テクニカルに集中することは間違ってはいませんが、テクニカル分析をしてもつかめないモメンタムが市場にはあるのです。ファンダメンタルズ分析は一朝一夕で身に付くものではありませんが、諦めなければ必ず自分のものにすることができます。そのファンダメンタルズは至る所で優位性を利かせることができ、トータルの収支で見れば雲泥の差が出ると確信しています。
※この記事は、FX攻略.com2017年4月号の記事を転載・再編集したものです
第1回:気にした方がいい経済指標は?/FX会社のニュースとの付き合い方は?
第2回:プロトレーダーの取引環境を知りたい!/スマホだけでも勝てますか?
第3回:コツコツドカンの克服方法を教えて!/相場を一瞬で大きく動かすのは誰?
第4回:FXでお勧めの情報源は?/アノマリーをどう思いますか?
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