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FOMCは追加緩和不可避 ドル一段安へ[雨夜恒一郎]

FOMCは追加緩和不可避 ドル一段安へ[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年12月14日号

先週のドル円相場は

小幅のレンジの中で上に往って来いの展開。週央にかけては米国債利回りの上昇を受けてショートカバーが優勢となり、一時104.58円まで上昇したものの、ドルを積極的に買い進む材料も見当たらず、104.00円近辺へ押し戻されて週の取引を終えた。

ECBはユーロ高を強く牽制せず

ECBは先週の定例理事会で予想通り量的緩和拡大を打ち出したが、予想の範囲内だったことからユーロ売りにはつながらず、ユーロ高に対しても「為替レートの動向を注視している」(ラガルド総裁)との言及にとどまったことから、1.2159ドルまで買われる場面もあった。

米国株式市場は終盤は利益確定売りに押されてやや伸び悩んだものの、三指数とも最高値を更新しており、リスク選好ムードに変わりはない。今週も安全通貨のドルが売られやすい地合いが続くことになりそうだ。

先週の当コラムでも述べた通り、ドルインデックスは2018年の安値88.30ポイント近辺を視野に入れた下落トレンドにあり、ユーロドルは当時の水準である1.24-1.25ドルを目指す展開となるだろう。

労働市場に黄信号点灯

4日に発表された米国11月の雇用統計は予想を大幅に下回り、雇用改善ペースが鈍化していることを示したが、先週発表された新規失業保険申請件数が再び増加に転じたことで、12月の非農業部門雇用者数がマイナスに落ち込むリスクが浮上してきた。

現在約1300万人いる失業者は、パンデミック失業者支援(PUA)などの失業手当を受給しているが、これが12月末に失効する。この崖を回避するためには追加の経済対策の成立が必要だが、民主・共和両党の対立は深く、現時点では合意のめどは立っていない。

FOMCは追加緩和へ

FOMCは「雇用最大化と長期的な2%のインフレ率」という目標を掲げており、声明では「目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する用意がある」と謳っている。今まさにその目標達成が危うくなっている。

今週火曜・水曜日には今年最後のFOMCが開催されるが、それまでに経済対策の協議が進展していなければ、FOMCは代わりに何らかの追加緩和策の実施に踏み切らざるを得なくなるだろう。

具体的には、資産購入規模の拡大や年限の長期化、フォワードガイダンスの強化が考えられ、米国債利回りを再び押し下げることになるだろう。

また今回はFOMCメンバーの景気・金利見通しが公表される。メンバーの大多数はすでに2023年末まで利上げなしを支持しているが、メンバーの予想分布図であるドットプロットチャートでドットがさらに下方シフトする可能性が高い。

9月FOMCのドットプロットチャート

9月FOMCのドットプロットチャート 出所:FRB、CME

現在FF金利先物市場はわずかながら来年中の利上げを織り込んでいるが、これも「可能性ゼロ」に戻ることになるだろう。利上げ予想がさらに先送りされ、ドルに対する売り圧力は一段と高まる公算が大きい。

ドル円は安全通貨同士の綱引きで動きづらいと見ているが、米長短金利の低下度合いによっては、直近安値の103.65円を下回り、先月の安値103.18円を試すシナリオも想定しておいたほうがよさそうだ。

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