トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
今週はスピーチウィークとなっており、週末にかけては18日にイエレンFRB議長、19日にドラギECB総裁、20日にトランプ大統領就任演説と今年のモメンタムを確認するうえで大事な週になります。米ドル/円は20日のトランプ大統領就任演説を控え慎重にならざるを得ず上値の重い展開が予想されます。
トランプ大統領就任演説前までは米ドル/円は巻き戻しの動きに警戒
トランプ氏は昨日WSJインタビューにて「ドルが強すぎて米企業が競争できない」と遂にドル高を牽制してきました。大統領就任演説前のこのタイミングでドル高警戒を仕掛けてきたことを考えると、明後日の大統領就任演説でもこの内容を改めて織り込んでくる可能性はありそうです。
仮に講演内容が、巨額のインフラ投資や減税など経済政策に対して具体案がなく、ドル高牽制など保護主義を全面に打ち出し、通貨安戦争参戦が意識されるようだと米ドル/円は一気に巻き戻されます。トランプラリーが100円付近から始まったことを考えれば110円割れは回避できないでしょう。
一方、11日の記者会見で経済政策へ具体的な話がなかったため、今回は経済政策が中心となるシナリオも考えられます。経済政策のみで保護主義的側面が見えなければ、米ドル/円は再度118円を目指してトランプラリー再開となる可能性も否定できません。
経済政策と保護主義がどちらよりになるかが今回のポイントとなり、その見極めにかかっています。現時点ではどちらもありそうです。直近の言動や、ツイートを見ているとやや保護主義的な内容が多くなりそうなので下方向に軸足はおきますが、どちらか一方に偏ったポジションは危険なので、ポジションはスクエアで臨みます。講演内容を確認してから後追いしてポジションを構築しても遅くはないと思っています。
FOMCメンバーもドル高牽制か!
今日と明日の2回にかけてイエレン議長の講演が予定されています。イエレン議長の講演に先駆けて昨日ダドリーNY連銀総裁の発言がありましたが、その内容は「最近のドル高は物価に下方圧力を加える」としてドル高をけん制してきました。トランプ氏に続きダドリーNY連銀総裁までもがドル高牽制発言をしてきたため、イエレンFRB議長もこの流れを踏襲せざるを得ないでしょう。そうしたなか、シカゴIMMの円売りポジションは依然として10万枚ほど溜まっていますので、投売りになった際は、大きく下落する可能性があります。イエレンFRB議長の発言に対しても下値警戒姿勢を幾分強めておくのが賢明です。
今週のテクニカル分析
米ドル/円は7営業日続落でそろそろ反発と考えたくなりますが、値ごろ感でポジションをとると危険かもしれません。
日足一目均衡の遅行スパン(紫線)は実線を下抜けたことで下値拡大のサインが見て取れるほか、5日移動平均(黄線)もきれいにワークしており、テクニカル的にも売り目線になります。反発局面では5日移動平均をレジスタンスとして戻り売りが有効と考えています。
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