楽天MT4新規口座開設
FXの魅力の本質を理解しよう

目からウロコ?FXの魅力の本質を理解しよう~相場の大衆心理とは?~[いいだっち先生]

目からウロコ?FXの魅力の本質を理解しよう~相場の大衆心理とは?~[いいだっち先生]

FXと心理学

 こんにちは、いいだっち先生です。前回は、損失を取り戻すのが困難な理由を説明しました。例えば、資金30万円で取引を始めて10万円を失い、20万円から10万円を取り戻そうとした場合、総資金の3分の1を失った状態から残資金の2分の1を取り戻すこととなり、30万円から10万円を増やすよりも労力がかかります。そのため、損失に関しては非常にシビアに考えて取引を実行する必要があると書きました。また、その解決策の一案も提示しているので、まだ読んでいない方はぜひ前号をご覧ください。

 さて、いいだっち先生がFXを始めて間もないころ、「チャートは人の心理を表す鏡」だとか、「相場の大衆心理を見抜いてこそ成功への道」というフレーズを頻繁に目にしました。また、当時知り合った女性トレーダーさんは大衆心理を学ぶため、某大学のオープンキャンパスで心理学を学んでいました(実話です)。そもそも心理学よりもトレード手法をきちんと学ぶべきだと思うのですが、その女性は他人からのアドバイスを聞き入れないタイプのようで、猪突猛進して大学のオープンキャンパスへ足繁く通っていたのです。

 いいだっち先生は、チャートは人の心理を表す鏡というフレーズを目にしても、深く考えず「ふ~ん、なるほど」と聞き流しているだけでした。しかしながら、昨今、心理学トレーダーやメンタリストトレーダーと自称する方が目立つようになり、いいだっち先生はさまざまな疑問を抱くようになりました。そこで今回は、FXトレードに10年以上携わった経験を基に、その疑問を解き明かしていこうと思います。

大衆心理が分かればチャートの行方も分かるのか?

 大衆心理ですぐに思い浮かぶのが、「リスクオン」や「リスクオフ」という言葉でしょう。前者は相場の参加者がリスクを選好する状態、後者はリスクを回避するために資産を安全な所へ移動させる状態です。一般の教科書的な書籍では「売りたい側」と「買いたい側」の多数決で相場は上下すると書かれていますが、本当に相場が大きく動くのは「売らざるを得ない」「買わざるを得ない」ときです。そして、リスクオンやリスクオフの局面で通貨の売り買いの大勢が決まります。

 しかし、このコロナ禍の相場を思い出してください。リスクオフになりドル円やクロス円は価格が大きく下がりましたが、コロナ禍が終息するわけでもないのに大きく戻しました。これはどういうことなのでしょうか? ニュースでは、コロナ不況への対応で公的資金がうんぬん…など後付け解釈で説明されたりしますが、そもそも相場の真実は誰にも分からないのです。

重要なのは心理の変化

 コロナ禍にしろリーマンショックにしろ、相場の大衆心理はリスクオフ一辺倒とはいかず、必ず大規模な戻しが発生します。果たして心理学に精通していると自称する方たちは、それすらも読めるのでしょうか? いいだっち先生は現状の相場の大衆心理が分かっていても意味はないと考えています。重要なのは大衆心理の変化であり、それを事前に予見できるかどうかだと思います。しかし残念ながら、未来のことは誰にも分からないのです。

これだけ知っておこう、相場の大衆心理!

 それでも実際に活用できる相場の大衆心理というものがあります。皆さんも覚えておいて損はないでしょう。まず、あなたをはじめとする相場参加者の多くは「損をしたくない、儲けたい」という心理を持っており、これが全ての基本になっています。露骨な表現ですが、いいだっち先生もこれに当てはまります(笑)。そして、それを言い換えると「安く買いたい、高く売りたい」ということです(画像①)。

相場参加者の心理

 皆さんの生活もそうではありませんか? 近所のガソリンスタンドの中から最安値のお店を意識したり、近所のスーパーでいつもより安く売られている野菜やお肉などを購入したりすることが多々あると思います。また、逆に不要になった物を「いかに高く売れるか」と考えてブックオフに売ったり、メルカリやヤフオクを活用したりすることがあると思います。相場ではこれらが大衆心理の行動原理となり得るのです。

 相場が年初来高値(安値)を更新するとニュースになったりしますが、その最安値や最高値で買ったり売ったりしようと多くの人の意識が集中します。それが、いわゆるダブルトップやダブルボトムなどのチャートを形成するのです(図①)。つまり、直近の最安値や最高値付近で反転を想定したトレードシナリオを構築するとトレード戦略が立てやすくなります。

ダブルトップを形成する相場の大衆心理

 もちろん、その最安値・最高値付近で反転しないと判断する基準も必要になります。トレードとは、こうやってチャートの重要なテクニカルポイントを見極めてトレードのシナリオを構築し、それを実際に実行することが重要なのです。決して、他人の心理が透けて見えるような能力を身につける必要はないのです。

いいだっち先生のFX勉強会

※この記事は、FX攻略.com2020年9月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

ABOUT ME
FX攻略.com編集部
日本で唯一の月刊FX情報誌『月刊FX攻略.com』を2008年から10年以上発行してきた編集部です。
トレイダーズ証券 みんなのFX
あわせて読みたい