【来週の米ドル/円予想レンジ】→ 101.00-106.70
「Leave(離脱)」-。これはEU離脱の是非を問う6/23英国民投票の結果だ。
日本経済や円に与える影響は前号で指摘した通りだが、「ポンド」急落は1ドル100円割れなど衝撃余波を増幅させた。これを受けて麻生財務相は、「世界経済に与えるリスクについて極めて憂慮」「為替市場に緊張感をもって注視」と発言。相関係数の観点(過去200日6/23終値時点)からはポンド円/ドル円の同調連動に引き続き警戒となろう。
米ドル/円 | ポンド/円 | |
米ドル/円 | 1 | 0.953 |
ポンド/円 | 0.953 | 1 |
円高シナリオが燻る理由
筆者は英国のEU離脱懸念が現実化したことで更なる憂慮を覚えている。それは投票結果からも明確だが、世界的な排他主義や保護主義的な傾向の鮮明化である。
ポンド急落に対して主要国による「ポンド買い/自国通貨売り(円売り)協調介入」を期待したいが、協調介入は2011/3/11東日本大震災後の“円急騰”局面が最後だ。
今般は“ポンド急落”であり、2014年8月にカーニー英中銀総裁が「英経済の向かい風には、ポンド高が含まれる」と言明した経緯から、「ポンド買い介入は迷惑千万!」と言われかねない可能性もある。そうなると主要国は“市場に十分な流動性資金を供給する”とした最低限の金融システム護持に留まるとの見方が現実的なのではないか。
先般は米為替報告書で本邦が監視対象とされたのが話題となった。今後も円急騰に際し、日本の円売り介入を「為替操作」「保護主義」として7月党大会に向けてヒートアップする各米大統領候補が煽る可能性が高い。実質実効為替レートの観点では「基準値100に対して、未だ円安(78)」、とした誹りも受けかねないのだ。
イエレンFRB議長が先日の議会証言で「引き続き慎重な対応を取ることが適切だ」と述べるなど、米利上げに慎重な見通しを示していることから、政府・日銀の手詰まり感が円安期待を後退させると見ている。
円高抑制期待
救いは、第24回参院選で「アベノミクス」の審判を受けている最中であることだ。7/1の日銀短観不振も予想される中、円高・株安を政権与党が看過するとは思えない。公的機関投資家による対外証券・債券投資に伴う円投で円高圧力を減衰させる、と読む。但しマイナス金利が国内運用難を背景に米債シフトを強めれば、米利回りが低下し、逆にドル円を圧迫する、とした側面も留意しておきたい。
ドル円上値焦点は日足一目均衡表雲の帯(109.06-15)圧迫下、6/24高値106.70超が課題。下値焦点は月足一目均衡表96.154を最終橋頭保と意識するが、100円割れ後は徐々に切れ上がってきており101円維持を期待視している。
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英国のEU離脱報道を受けドル/円は一時100円割れ。今後の為替動向は?!
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