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FX力を鍛える有名人コラム

日銀「総括」に円が躊躇する夏の蜃気楼局面[武部力也]

【来週の米ドル/円予想レンジ】→ 99.10-104.00

「今後、政府、日本銀行が一体となって、あらゆる政策を総動員して、全力でデフレ脱却に取り組んでいきます」-。

これは、8/3第3次安倍再改造内閣表明後の質疑応答における、安倍首相の発言だ。“最優先課題は経済”とする意気込みであり、日銀に大胆な金融緩和を求めてきたリフレ派先鋒・山本幸三代議士が初入閣したことも一つの証左となろう。

日銀を追い詰める2つの通信簿

内閣改造に併せ、本邦の各経済団体界トップから経済最優先での政策推進が改めて求められた。では改造内閣での新体制はデフレ脱却を実現できるだろうか。財務省の40年債等、増発検討の行方も合せて、やはり鍵を握るのは日銀の金融政策対応となろう。

そこで筆者が注目したのは8/2に公表された2つの報告書だ。一つはIMFが協定第4条に基づいて日本の経済状況をまとめたもの。国内外の経済環境弱体化に対し、マイナス金利策の採用、追加的な財政刺激策の計画、消費税引き上げの2年半延期など、相応の理解を示した内容だ。

だが、“Nevertheless, the outlook for growth and inflation remains subdued.(しかしながら、成長とインフレ見通しは引き続き弱いままである)”と、見解は手厳しい。もう一つは内閣府による2016年度年次経済財政報告(経済財政白書)である。 “予想物価上昇率は、最近やや弱めの動き”としている。

要は2つの“報告書”は “通信簿”となって日銀金融政策の波及の弱さを指摘し、「がんばりましょう」とした所見を記した格好だ。

見通せぬデフレ脱却に日銀は強い危機感

7/29に日銀は追加緩和を決定し、黒田総裁は次回会合(9/21)で総括的な検証を行うとした。検証理由は、物価が思うように上昇しないことへの政府の苛立ち、そして日銀の強い危機感の現れからだろう。

では検証の先に何があるのか。黒田総裁の任期 (2018年4月)満了まで、残すところ約20ヶ月。逆読み派は“テーパリング(緩和縮小)”観測にまで及ぶが、政策の見直しと大胆策への期待が膨らむのも自然だ。蜃気楼のように実態が見えない分、上下バイアスを掛けにくい局面でもある。

8/8週は、お盆休暇を控えた法人需給、8/15の米債償還・利払いを控えた思惑も浮上しそうだ。畏くも天皇陛下が「お気持ち」を表明するとの報道ほか、リオ五輪のTV観戦等による市場参加者減を予想する。

米ドル/円上値焦点は日足一目均衡表雲の帯(102.662-105.048)を念頭に8/2高値102.85超、7/29戻り高値104.00。下値焦点は8/2-3安値圏100.67-73、7/11安値100.55。100.00圏は相応のストップロスの設定が推測され、割れれば2013/11/12-14安値圏99.08-12を意識。

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