皆さん、こんにちは。トレーダーのボリ平です。今回は私のFX手法「ボリ平ドラゴン式」の逆張りパターンについて解説します。
※この記事は、FX攻略.com2016年5月号の記事を再編集したものです
矢澤明美(ボリ平) プロフィール
ボリ平の名称でお馴染みのトレーダー。FXトレーダーならではの投資法でバイナリーオプションを攻略。2013年7月、投資利益を資本金とする株式会社を設立し、専業トレーダーとなる。国内ではバイナリーオプションの第一人者として、バイナリーオプションの正しい投資法についてセミナー活動を多数行っている。趣味は釣り。
■矢澤明美(ボリ平)さんのブログ|3万円からのFX投資生活
FXの投資パターンは大きく分けて二つ
トレードのパターンは大きく分けて2種類あります。それが「順張りパターン」と「逆張りパターン」です。
① 順張りの場合:上昇している相場では、さらに上昇が続くと判断し「買い注文」を出し、反対に下落している相場では「売り注文」を出します。
② 逆張りの場合:トレンドと逆方向に売買します。上昇している相場では「買われ過ぎ」と判断し、相場反落を予想して「売り注文」を出し、下落している相場では「売られ過ぎ」と判断し反発上昇を予想して「買い注文」を出します。
短期トレードの基本は「順張り」
トレードのイメージとしては「安値で買って、高く売りたい」「高値で売って、安く買い戻したい」と考えがちです。しかし、FXの場合は、二つの通貨の交換にすぎないので「どこが安値でどこが高値か」という『値ごろ感』が曖昧です。ですから、
- ・高値を更新している上昇トレンドのときは、今後さらに高値が続くと考えて「順張りの買い」
- ・安値を更新している下落トレンドのときはさらに安値が切り下がると考えて「順張りの売り」
を行うといった取引がFXの主流。このトレンドを形成しているのは、世界中の相場参加者です。大多数の人が判断した方向に乗っていく(=順張り)方が、安全に利益が出せます。
しかし、そのトレンドはいつまでも続くというわけではありません。トレンドが発生する前のレンジ相場や、トレンドが崩れた所を狙って「逆張りトレード」を仕掛けることができたら、短時間に大きな利益を出すことが可能です。
順張りと逆張りどちらが良いの?
逆張りは難しいとか、逆張りは危険だ、などと言われることもありますが、一概にそうとは限りません。「ダラダラと続くトレンドに乗る」という場合の順張りトレードは、エントリータイミングがつかみにくく、逆に「高値からストンと落ちる」「安値から急に切り上がる」という反転のタイミングを捉える逆張りは、コツをつかむと視覚的に分かりやすいのです。
ただし、『損切り』を考えると、逆張りの方が厳しいと思います。順張りなら、たとえエントリータイミングを間違えても、全体的な相場の流れは同じなので、ポジションを切ってもそれほど大きな損失になることはありません。
それに対し逆張りの場合は、「トレンドに逆行するポジション」なので、しっかりと損切りしないと、あっという間に損失が拡大してしまいます。
私自身は普段、順張りも逆張りも行います。
- ・順張りでエントリーした後、逆張りで戻りを獲る
- ・トレンドに沿った順張りポジションを取りながら、途中コツコツと逆張りで獲る
というトレードも行います。順張りと逆張りのトレードのコツは、
順張りの場合:なるべくトレンドが続く限り利益を伸ばす(トレード時間長め)
逆張りの場合:1回のトレード時間を短くしてリスクを抑える(トレードチャンスは多い)
です。FX手法「ボリ平ドラゴン式」の順張りトレードは大きく稼ぐチャンスですが、1日にそう何度も出る形ではありません。反対に逆張りトレードのチャンスは頻繁に現れ、エントリーポイントも分かりやすい。そこでいくつかのポイントを押さえ、逆張りパターンをマスターしていきましょう。
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FX手法「ボリ平ドラゴン式」逆張りパターン
FX手法「ボリ平ドラゴン式」の逆張りパターンは二つあります。
- 【レンジ連続法】価格が一定のレンジ内を推移する
- 【いっきにブレイク法】急騰・急落などブレイクした後の戻りを狙う。
それぞれを解説していきます。
1.レンジ連続法
図1のFXチャートは、レンジ内で上下しているパターンです。平均足を見ると、上昇(ピンクの陽線)と下落(水色の陰線)が連続して現れるのでリズムや上昇・下落のタイミングがよく分かります。
①~② 様子見
ここで一つの高値から安値のパターンがあります。ショートから入っても良いのですが、ボリンジャーバンドの幅は狭く、平行なので値幅があまり期待できません。一度見送って次のタイミングを待っても良い場面です。
③ 新規売り(ショートポジション)
平均足に上ヒゲが出て、ボリンジャーバンドのプラス3σにタッチ後下落。次の足は前の価格の高値を越えられず、平均足が陰線になりました。ここでショートのエントリーを行います。
④ 決済(買戻し)
エントリー後、相場が下落しボリンジャーバンドのセンターライン(20EMA)に到達すると、ここで一度反発することがあります。20EMAを下抜けるかどうかチェックをします。そこを下抜けるとボリンジャーバンドのマイナス2σあたりまで下がります。決済ポイントは、下落のスピードが止まり平均足の陰線が陽線になった所。ボリンジャーバンドはマイナス2σを抜けマイナス3σ手前でストップ。ここで決済です。
⑤ 新規売り(ショートポジション)
平均足陽線の時間が短く、ボリンジャーバンドもプラス2σでストップ。上げ幅が少なくなり、ボリンジャーバンドの幅も狭く平行です。銘柄や時間帯にもよりますが、ここは再び上か、下かに変動する可能性も想定しましょう。
ここも『20EMAチェック』を行います。20EMAをあっさり下抜ければ、ここから下落トレンドスタート。跳ね返されればレンジ継続です。今回は下抜けたのでトレンド転換と見て良いでしょう。ちなみに遅行スパン(ドラゴン)もボリンジャーバンドマイナス3σを下抜けています。
⑥ ポジション継続か決済か?
下落トレンドが続き、直近安値の更新が微妙になってきました。ここで決済しても良いですし、今後さらに下落するかもしれないので「ドラゴンの頭が上を向いてから」または「ボリンジャーバンドのマイナス2σを上抜いてから」というポイントを決めて継続しても良いでしょう。
このように【レンジ連続法】では、同じパターンの上げ・下げ相場が連続して現れます。一つ一つの波は小さいので、1回の取引で値幅を大きく狙うのではなく、トレード時間を短く、取引回数を増やしてコツコツとトレードするスタイルです。
2.いっきにブレイク法
図2は、ドル円がボリンジャーブレイクアウトで急騰後、下落し始めたFXチャートです。「順張りのブレイクアウト狙い」で買いエントリーをしていた場合は「ドラゴンの頭がカックン!」が決済ポイントになります。
しかし、期せずしてこのような急騰・急落相場に遭遇することもあります。そのような場合は、ここから新規で「高値・安値からの戻りを狙った逆張り」を行います。またどっちに行くか分からない「経済指標の発表、要人発言」後の変動にも使えます。
① 新規売り(ショートポジション)
ボリンジャーバンドに沿って価格が上昇しているときはじっと待ち、高値圏で上昇の威力が弱まり始めた頃にエントリーの準備をします。エントリーの決め手は「ドラゴンの頭がカックン!」。ここで新規売りのエントリーを行います。
その他、ボリ平ドラゴン式のエントリーポイントとしては「長い上ヒゲ出現」「直近高値を更新しなくなる」「ボリンジャーバンド2・3σからの乖離・バンドの収束」などがあります。
② 決済(買戻し)
価格が下落し、ボリンジャーバンドプラス1σを下抜けたら、次の目標はセンターライン(20EMA)到達です。強い上昇の場合は一時的に下落してもすぐに反転し、上昇する場合があります。価格変動のスピードも速いので『20EMAで見極める』ことが大切です。
日銀マイナス金利導入発表時も20EMAでストップ
2016年1月29日12時39分、日銀によるマイナス金利導入の発表がありました(図3)。発表後、ドル円は急騰し、わずか2~3分でいっきに3円も上昇しています。このような想定外の大相場でも【いっきにブレイク法】がハマります(ただし通常よりも値幅が大きいので要注意)。ドラゴンの頭カックンから平均足の陰転、ボリンジャーバンドプラス3・2・1σ下抜け、そして【20EMAでストップ】です。
逆張りは短期決戦!
順張りの場合はトレンド方向が合っていれば、保有時間が長いほど利益が増えていきます。逆張りの場合はFX相場の流れと逆のポジションなので、しばらくすると元の勢いが戻ってきてしまい、時間が経つにつれどんどん不利になることがあります。逆張りはある程度利益が出たら早めにイグジットすべきです。
図4のケースは、ユーロドルの強い上昇トレンドです。いったんは下落に転じましたが、20EMAの手前で再び上昇し始めています。ボリンジャーバンドも20EMAも上向きのため、まだ上昇トレンドが続く可能性があります。
このようなケースは、中途半端に逆張りで入るのは良くありません。5分足やそれ以上の長い時間足も参考にしてトレンド方向や強さの確認をして、順張りか逆張りか、様子見かを判断すると良いでしょう。
今回の逆張りパターンは『売りポイント』で紹介しましたが、下落から上昇に転じる所では同じように『買いポイント』が存在します。
ボリ平ドラゴン式は、順張りでも逆張りでも使えるFX手法です。それぞれのパターンをイメージしながらトレードをしていくと、楽しさが増して成果がどんどん出てくると思います。
※この記事は、FX攻略.com2016年5月号の記事を再編集したものです
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