意外と敷居が低い米国株
米国株って、日本株と比較すると制度など難しそうでハードルが高そうなイメージがあるかもしれませんが、実は理解してしまえば日本株よりもシンプルなんです。まずは株式コードについて、日本株の場合、4桁の数字で基本的には企業をイメージ付けることは困難ですが、米国株の場合はアマゾンであれば「AMZN」、アップルであれば「AAPL」、フェイスブックであれば「FB」、P&Gであれば「PG」と社名に由来するアルファベットが割り振られており、どこの企業かがおおむね分かります。
次に単元株制度について、日本株の場合、100円の株価でも、取引単位が1000株であれば、10万円からの取引になりますが、米国株の場合、株価=最低取引価格になり、100ドルの株価なら100ドルから購入できるため、株価を見ていれば最低購入価格が一目で分かります。さらに、最低購入金額も米国株の場合は100ドル(1米ドル100円の場合、1万円)以下の銘柄も多く、少額から投資が可能です。
1日の値幅制限について、日本株では株価の急激な上昇や下落を防ぐため、1日で変動する値動き幅に制限を設けており、ストップ高・ストップ安という形で、ある価格以上に上昇したり下落したりしないようにしています。米国株では値幅制限がないため、大きな利益を出すことができる反面、大きな損失を被る可能性もありますので、そこは注意してください。
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日本株にはないメリットも多数
さて、決算に関してもいくつか大きな違いがあります。日本企業の決算期は3月に集中していますが、米国企業は12月が多いです。よって、米国では1月中に本決算が発表されることが通例になります。また、決算期の配当について、日本の多くは配当の支払いが年1回〜2回ですが、米国は四半期ごとで年4回支払われることが多く、楽しみが多くなりますね。業績予想についても大きな違いがあり、日本企業の場合、会社予想が発表され、随時上方修正や下方修正されますが、米国の多くの企業は基本的には通期の業績予想を発表いたしません。
このようにいくつか代表的な制度の違いについて解説しましたが、米国株の方が分かりやすく魅力的であることが理解できたと思います。日本株の制度に慣れていたとしても、すんなり米国株取引に馴染むことができると思います。ただし一つだけ、日本では1300社程度が導入している株式投資の一つの醍醐味である株主優待。基本的に米国や英国ではこの制度がないのが残念です。その分、米国株は日本株よりも高配当銘柄が多いというメリットもあります。
※データは2017年12月4日現在。長期金利は10年もの米国債の利回り。配当利回り、PER、PBRはダウ平均。
※出所:マネックス証券の取引実績
※売買代金、配当利回りのデータは2017年11月末現在。配当利回りはダウ平均とS&P100の構成銘柄が対象。
※この記事は、FX攻略.com2018年2月号の記事を転載・再編集したものです
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