FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2017年4月24日号
先週のドル円相場は安値圏でのもみ合いに終始した。
北朝鮮をめぐる地政学リスクを背景に、週初には一時108.13円と年初来安値を更新したが、ムニューシン米財務長官が年内の税制改革実施を支持し、「強いドルは長期的には良いこと」と述べたことを受けて、109.49円まで回復した。ただ週末の仏大統領選を控えた慎重ムードもあり、110円台を試す動きも見られなかった。
今週の注目材料は?
今週の注目材料は26日にトランプ大統領が発表する税制改革案だ。詳細は明らかになっていないが、個人および法人向けの「過去最大規模の減税」を盛り込むと見られている。実現すれば約30年ぶりの税制改革となる。
大統領は今年2月9日に「2~3週以内に驚異的な税制改革案を発表する」と約束していたが、その後調整が難航し、市場の失望や不信感を招いていた。公約では35%の連邦法人税率を15%に下げ、個人所得税の税率を現行の7段階から3段階(12%、25%、33%)に引き下げることなどにより、10年で5兆ドル規模の減税を行うとしていたが、市場ではその実現性に懐疑的な見方が多い。
26日に発表される税制改革案にどこまで具体的な内容が盛り込まれるかが焦点となるが、あまり多くを期待されていないというのが現状であろう。その証拠に、先週金曜日にトランプ大統領が税制改革案を発表すると報じられた際、ドルも米国株もほんのわずかしか上昇しなかった。
しかし期待されていないということはハードルが低いともいえる。たとえ内容が具体性に乏しいものだったとしても、失望で相場が大きく下げるおそれは小さいはずだ。逆に市場の予想以上の内容が盛り込まれればポジティブサプライズとなり、株高・金利上昇・ドル高という展開になる可能性も十分ある。
北朝鮮情勢の地政学リスクと仏大統領選
先週まで市場心理を圧迫してきた地政学リスクについてはどうか。北朝鮮情勢に関しては、25日の朝鮮人民軍創建85周年記念日に何らかの挑発行為がある可能性があるものの、「米朝開戦は不可避」といった懸念はさすがに行き過ぎとの見方に落ち着きつつある。もし25日に何も起こらなければ、「米空母派遣でさすがに北も自重した」との見方が強まり安堵感が強まるだろう。
23日に行われる仏大統領選については、本稿執筆時点では結果は不明だが、1回目投票で親EUのマクロン候補が落選するという番狂わせがない限り、大きな影響はないとみてよさそうだ。一時16ポイント台と年初来高値へ上昇していた恐怖指数(VIX指数)も13ポイント台まで低下しており、不安心理が緩和されつつあることを示している。
したがって今週は、トランプ減税へのアップサイド期待と、仏大統領選というイベント通過、北朝鮮をめぐる極端な不安の後退により、ドル円は下値固めから反発に向かうと予想する。慎重に押し目を拾っていくスタンスで臨みたい。
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