王道のトレンドフォローで利益を上げている兼業トレーダーのもちぽよさんに、主戦場とする時間軸を教えてもらいました。基本的には1分足をメインにトレードしているそうですが、ただの1分足ではないとのこと。一体どういうことなのでしょうか?
※この記事は、FX攻略.com2018年4月号の記事を転載・再編集したものです
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【手法解説動画】
・【FX動画】もちぽよさんに1分足トレードを教えてもらった(前編:トレンド判断方法と使用インジケーターの解説)(※)
・【FX動画】もちぽよさんに1分足トレードを教えてもらった(後編:エントリー、利確、損切りポイントの解説)(※)
・【動画】もちぽよさんが教えるマルチタイムフレーム分析手法の基本。ポイントは長短時間足の表示
・【動画】もちぽよさんに聞いた、マルチタイムフレーム分析を応用した効率良い売買
【連載記事】
・【“できる”スキャル講座③】芸風とは対照的な“正統派”スキャル[もちぽよ](※)
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大局を把握しつつ細かいポイントを見極める
私が主戦場とする時間軸はズバリ「1分足」です。ただし、ただの1分足ではなく「1時間足と連動した1分足」です。
どういうことか説明すると、1分足は1分足のローソク足を見るのではなく、「1時間足を構成する波」として捉えるために、1時間足のローソク足を背景に表示し、1時間足の短期EMA(指数平滑移動平均線)を入れております(チャート①)。一応、他にもフィルター的に入れているインジケーターもあります。
基本的に1分足単位で見るのは、「短期〜長期の買われすぎ度合い」「短期的な高値安値(抵抗帯)の密集地点」です。上位時間足の流れを確認しながら、短期的な動きも同時に監視しているといった感じです。
さらにポイントとしては、決して拡大はせず、最大限に縮小して見ています。なぜかといえば、獲りたい値幅は10〜20pips、獲れる相場であればそれ以上は狙っていくこともあるので、そうなってくると1分足そのものをただ見ていても、大きく値幅を獲るためには情報が少なく、リスクが大きいからです。
縮小し、大きな流れを把握しつつ、1分足レベルで細かい反転ポイント(押し目・戻り)を見極めることで、含み損をなるべく抱えない状態で大きな流れ(トレンド)に乗っていくことができます。
【関連記事】
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ヒントは過去のレートにあり!
そして、特にトレードをする上で重要なのは「チャートの左側」、つまり過去の高値安値、トレードの始点です。特にこれらは上位時間足で把握しておく必要がありまして、これから先のチャートで大きな利確の動きや新規の買いや売りが入ってきそうなポイントを把握しておくことで、有利なトレードをすることができます。
例えばチャート②のように、4時間足の高値安値からあらかじめラインやゾーンを引いておくことで、実際にその辺りから反発した後にトレンドが発生すれば、そのトレンドは反発前のトレンドに乗っていた人の利確や、その流れに乗じて新規エントリーしてきた人たちの買いや売りがどんどん入ってくるので、下位時間足で見れば長いトレンドや勢いのあるトレンドになる可能性が高いのです。
ちなみにラインやゾーンは、そのポイントにレートが来たから、またはブレイクしたから「はい買い!」「はい売り!」ではなくて、実際にその後にどのような動きになるかを見てトレードの戦略を考えることで、私はベストなトレードができると思います。安易にエントリーしてしまうと結果的に負けることが多いです。特に下位時間足でライントレードなどをしている場合は。
なので、ラインなどを使うのは上位時間足で、実際にそのラインなどから反発したりブレイクしたりして、その後どうなるのかをEMAの並びと角度で確認しながら、下位時間足に落とし込んでトレンドに乗っていくというのが、安定して利益を獲っていくコツです。
あと、どうしても上位時間足を見るのが苦手だったり、他通貨ペアをいろいろ監視したかったりする人は、1分足でも過去の高値安値のラインが密集している地帯をゾーンとして、利確や新規エントリーの動きが出てくるであろうポイントを壁として考えることで、反発を予測しておくことができます。
環境認識が重要
さまざまな手法やインジケーターがあるFXの世界ですが、結局行き着くところはシンプルであり、短期トレードの場合は上位時間足と下位時間足の関係性を理解しつつ、トレードするときは環境認識をすることが必須です。
相場とは森で遭難している状態と同じで、目的地や出口を目指そうと思ったときに木(下位時間足)ばかり見ていても迷い続けるだけだと思います。例えばドローンで上空から森全体(上位時間足)を見て現在地を把握することで、これからどの方向に向かっていけば良いのかが分かってくるはずです。実際に遭難したときにドローンを持っているかは疑問ですが(笑)。
FXの場合はいつでも森全体(上位時間足)を確認できるので、見ないのは損でしかありません。もちろん、ただ見るだけではダメですが…。スキャルピングをする場合でも、上位時間足の状況を把握しておかないと、そのうちドカンと負けるでしょう。サインツールを使う場合も同様です。
初心者の方などにお勧めしたいのは、下位時間足と上位時間足を同時に見て、「上位時間足がこの流れのとき、下位時間足はどうなるパターンが多いか」などを、過去チャートを振り返って分析するということです。
面倒くさいとは思いますが、こういったことの積み重ねがFXで勝つには必要なことなのです。
※この記事は、FX攻略.com2018年4月号の記事を転載・再編集したものです
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