利益が大きく取れるトレンド相場への関心が高い人は多いですが、トレンドのない場面には興味を示さない人もいるのではないでしょうか? トレンドで利益を丸ごと取るためには、トレンドが発生していない中間波動といわれる局面を制する必要があります。ここでは、そんな中間波動の攻略方法を神藤将男さんに教えていただきます。
トレンドと中間波動を見極めるための方法
皆さん、こんにちは。前回は「トライアングル」について解説しました。第1回から第6回までは主にチャートの形状を学んできました。スポーツや空手などの格闘技でいえば、「フォーム」や「型」といったところでしょうか。チャート上に浮かび上がる形状のパターンを知ることにより、トレンド相場なのか中間波動なのかを見極めやすくなるので、まずはチャートの形状から解説してきました。しかし、「ラインが引いてあればトライアングルやフラッグと分かるのですが、ラインのない通常のチャートを見てもどこにそのパターンがあるのかが分からないし、どのようにラインを引けばいいのか難しい」といった声もたくさんいただきます。
そこで今回からは、トレンド相場と中間波動をどうやって見極めていくのかという考え方や分析の仕方を具体的に解説していきますので楽しみにしておいてください。
投資家が陥る三つの間違い
投資教育の仕事に携わっている関係上、多くの個人投資家の方たちとお話しする機会があります。そのときに、トレンド相場と中間波動の考え方に対して三つの間違いがあると感じました。もしかしたら、皆さんの中にも当てはまる人がいるかもしれません。一つ目は多くの投資家がトレンド相場の後追いをしていること、二つ目は中間波動を意識していないこと、三つ目はトレンド相場と中間波動の違いを理論的に理解していないことです。では、それぞれ具体的に見ていきましょう。
・トレンドの後追い
個人投資家の多くは、大きく上昇(下降)した通貨ペア、またはそういった銘柄に注目する傾向が強く、2匹目や場合によっては3匹目のドジョウを狙い、待ち構えてしまうのです。ですが、それでは通貨ペアや銘柄が既に難しい値動きの時間帯、つまり中間波動に移行していることが多く、「私が参加するとうまくいかない」となるのです。要するに、トレンド相場の終わりから参加しているということです。
・中間波動を意識していない
皆さん大きな値動きに興味を示し、中間波動という地味な値動きには興味関心を持たないことが多いです。ですから、値動きが難しそうな通貨ペアや銘柄に関しては価格すら追いかけない傾向も強いです。ところが、実際は中間波動が終わればトレンド相場に移行しやすくなるので、中間波動の終わりを確認することが非常に重要になってきます。
・理論を理解していない
チャートの構造や相場が形成される理論を学ばずにイメージや雰囲気でトレードしている方が多いです。
したがって、これらの三つの間違いを是正し正しい理論を学べば、トレンド相場をしっかりと狙うことができるようになるのです。
1本のラインから見極めは始まる
トレンド相場を見極める第一歩は、1本のラインから始まります。それは、現状がトレンド相場か中間波動かを見分ける方法で、簡単ですが意外と使っていない方が多いようです。ここでその方法を伝授いたしますので、ぜひ試してみてください。
初めに、チャートを見るときの時間足に注目してください。もし仮に1時間足でトレードしている方であれば4時間足や日足のチャートを、日足であれば週足や月足のチャートを見ましょう。
次に、大局的にトレンド相場か中間波動なのかを、現在価格と直近の高値や安値に水平線を引いて比較することで見極めます(チャート①)。まず過去のトレンドがあった局面を探します。そのトレンド相場の後に出てくる安値に1本ラインを水平に引きます。そのラインより現在価格が高い場合には、中間波動の可能性が高まります。そして、直前の高値にもう1本ラインを水平に引きます。この水平線よりも現在価格が安いときは大局でのトレンドが発生していないと見なします。これにより、「今は中間波動なので大きな値幅を狙わないようにする」とか「トレンド相場なので大きな値幅を狙っていこう」という考え方ができるようになり、分析力が高まっていきます。
トレンドの利益は中間波動から狙う
個人投資家が大きな利益を上げやすいのはトレンド相場です。だからこそ、トレンド相場の終盤を後追いするのではなく、トレンド相場が始まりやすい中間波動が終わるところを狙っていきましょう。ここから徐々に中間波動の神髄に迫っていきますので、皆さんも大きなトレンドを取るために中間波動攻略メソッドをマスターしていきましょう。
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相場を見極めるラインの引き方
① トレードする時間足よりも上位の時間足を見る
② 過去のトレンド相場の後の安値に水平線を引く
③ 直前の高値にも水平線を引き、2本の水平線と現在価格との位置を比較する
※当連載で使用している「中間波動」は、「一目均衡表」における中間波動とは一切関係ございません。
※この記事は、FX攻略.com2020年4月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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