FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年6月8日号
先週のドル円相場は
経済活動再開を期待した世界的な株価上昇を背景に、ドル円も底堅く推移。水曜日に発表された米5月のADP雇用統計が-276万人と予想(-900万人)ほど悪くなかったこともあり、109円台に乗せる展開となった。さらに金曜日に発表された米5月の雇用統計が予想外の強い結果となったことから、一時109.85円まで上昇した。
完全に想定外だった雇用増
5月の雇用統計は完全に想定外の結果だった。非農業部門雇用者数(NFP)はマイナス800万人の予想に対して250.9万人のプラス。また失業率は19.0%の予想に対して13.3%と前回の14.7%から改善した。NFPがまさか増加?と一瞬目を疑ったが、もちろん間違いではない。
米国の雇用が早くも5月に増加に転じ、労働市場のボトムは4月だった可能性が高くなった。失業保険の申請件数やADP雇用統計との整合性を考えると、首をかしげたくなる部分もないわけではないが、これが米国経済の強さや多様性がなせる業だとすれば、見方を変えざるを得ない。
良くも悪くも米国企業は対症療法はやらず、レイオフという外科手術をバッサリ行って一気に膿を出す。痛みも大きい代わりに、回復も早いのである。4-6月のGDPは歴史的な落ち込みとなるだろうが、それは織り込み済みだ。7-9月にはその反動で劇的な回復となる可能性が高く、過度の悲観は捨てる時かもしれない。
株高はバブルではない
米国のコロナウイルスによる死者は11万人を超え、終息はまだ見えてこない。黒人男性の死亡をめぐる抗議デモが各地で過激化し、一部では略奪も起こっている。香港をめぐる米中の新たな対立もエスカレートしそうだ。しかしこうした懸念材料をよそに、NYダウは先週2万7千ドルを突破し、コロナショックによる下落幅の8割を取り戻した。「相場の息吹」の考え方では、売られるべき材料が出たにもかかわらず上昇するのは「強い買い意欲の存在」を示しており、強気のサインだ。
また巨額の財政出動と無制限の金融緩和が下支えとなり、コロナ終息後の景気回復に対する前向きな希望が株価上昇をけん引している。株式市場は明らかにコロナの先のニューノーマル(アフターコロナ、ウィズコロナ)を先読みして上昇している。この株高はバブルではなく、リアルだと考えた方がよさそうだ。コロナバブル破裂・リスク回避の円高というシナリオは薄くなった。
当面は円安・ドル安
株高・リスク選好という流れが当面続くとすれば、円に次ぐ安全通貨であるドルも売られやすくなる。ドル円は今のところリスクオンの円売りが先行したために上昇しているが、安全通貨の円とドルがしばしば並行して動くことを考えると、ここから一本調子の上昇が続くとは考えにくい。過度の強気は避け、慎重な押し目買いスタンスにとどめておきたい。
一方ドルインデックスはここ2週間で3%下落しており、ドル全体でみればドル安になっていることがわかる。流れは円安・ドル安である。ユーロ円や豪ドル円など、クロスでの円売りには妙味がありそうだ。
「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!
取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
---|---|
約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |