FRBがこのほど公表した6月FOMCの議事要旨によると、0.25%の追加利上げを決めたものの、資産縮小の時期を巡り意見が分かれていた事が分かり、一部のメンバーが最近の軟調なインフレ指標に懸念を表明していました事も分かりました。
ドル相場は、一時上下しましたが結局横ばいとなり、FOMC議事要旨発表後トレンドはハッキリとは出ていません。
昨日はNY時間に入り、5月米製造業受注が前月比0.8%減と、2カ月連続のマイナスとなり市場予想の0.5%減を上回る落ち込みで、ドル円は昨日高値113.69から113.08へ下げ、その後NY午後に入ってFOMC議事要旨が発表になり、一時112.98まで売り込まれるもすぐに113.53まで戻し、その後は113.20水準で横ばい推移。
米10年債利回りは製造業受注を受けて低下、そして上昇、その後は上げ幅を縮小し、前日引けの水準まで戻して引けています。FOMC議事要旨について市場は、比較的中立的であった見方をして新たな動きにはなっていません。
今週は7日に米雇用統計があり、市場の予想通り、サプライズ的に軟調な内容でない限り、米10年債利回りへの上昇圧力が強まると想定されるので、ドル相場も米債利回りも、足元のレンジの上限水準で推移しています。
さて、FOMC議事要旨に話を戻すと、FRBメンバー内で、物価への見通しと、米利上げのペースへの影響について意見が分かれているものの、イエレン議長は思ったよりというか、やはりというか、明らかに「タカ派」であったと理解しています。資産規模の縮小と米利上げにかなり前のめりの姿勢を示しているからです。
まず、0.25%の利上げに関しては、8対1で決定したという点。利上げに反対したのは1名のみと明記されています。という事は他のメンバーは賛成したという事です。それがイエレン議長のリーダーシップにより導かれた結果だった訳です。
次に、2015年12月に1回目の利上げ、1年後の2016年12月、2017年3月と6月とここ半年で3回の利上げに際し、景気へのリスクを、今までの下方から中立へと見方を変えています。FRBが米経済に前向きな見解をしている事が分かり、低い失業率、タイトな雇用統計を背景に物価圧力がいずれ増すと判断していると示唆している点。
もう1点は、イエレン議長がFOMC後の記者会見で述べていた通り、「足元の物価低迷は一時的」との見方をしている点で、米利上げを年内にまだあと1回、来年2018年に3回行う見通しを維持している点です。個人的な予想ですが、年内次回の利上げは9月ではなく12月が想定されていると見ています。
そしてイエレン議長が利上げを急ぐ理由についてですが、それはイエレン議長の任期が来年2018年2月3日までという事実なのだと見ています。その日を見据えて、それまでに利上げというより「正常化」を急いでいるという事なのでしょう。イエレン議長は再選されるされないに関わらず、来年2018年2月3日の任期満了までに金融政策の正常化を終えて、次期議長へバトンタッチしたいと思っているのでしょう。
その正常化へのポイントが資産縮小の議論です。その証左に6月のFOMCでは、現在4.2兆ドルもの保有資産の縮小を始める時期、今後の利上げに与える影響について議論が行われたとしています。 6月の段階で、年内に資産規模を縮小するという方向性についてはハッキリ示しましたが、その開始時期についての言及はありませんでした。ただ、FRBが保有する資産の規模を縮小するという事は、FRBが「金融政策の正常化」への仕上げに入ったのだと宣言なのだと理解します。
先程述べました様に、次回の利上げは9月ではなく12月と見ていますが、この資産縮小は9月に始まると見ていますし、市場の多くも同様の織り込みをしていると理解しています。
(7/6 8:14)
ドル円の1時間足チャート(7月6日 9:59)
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