FXのトレードは“メリハリ”が大事
私はパソコンの前でしかトレードしません。外出中にトレードすることはなく、せいぜいレートチェックをちょこっとする程度です。
FXはほぼ24時間開店状態ですから、「値ごろ感だけで無計画にトレードしないこと」、そして「トレード時間にメリハリをつけダラダラと相場を見ないこと」に、注意を払っています。
外出中というのは、仕事や遊びをしているわけで、その間にやたらと相場を気にしているとそのことに集中ができません。私が家でしか相場を見ないのはこういった理由から。自分がトレードすると決めた時間帯以外は、FXのことは忘れるくらいの気持ちでいる方が良い結果をもたらしてくれると思っています。
相場は落ち着いて集中して見ること
では、私は1日のうち、どの時間帯でトレードしているか。答えは、落ち着いてパソコンの前に座れるとき、が基本です。自分の場合、本業優先なので、空いている時間といえば東京の朝と夜のみ。つまり、落ち着いて集中してトレードできる時間帯が自分の得意な時間帯ということになります。
自分にとって欠かせないのは、NY市場のクロージングとオセアニア市場のオープニングを見ること。こうやって相場のリズムを感じるようにしています。ただ、文字通り見ているだけで、トレードすることはありません。行うにしても、東京タイムになってからです。
5・10日の仲値は積極的に狙います
東京タイムでは、「仲値」に向けてトレードをしますが、特に5・10日(ごとおび)の仲値を狙ってトレードすることが多いです。慣行的に日本の手形決済は5の倍数の日に決済が集中するといわれていて、輸出入の決済も5・10日に集中し、ドルが不足することが多いので、ドル買いの需要も出やすいのです。
仲値イベントを狙ってのトレード方法は、東京株式市場がオープンした9時ごろからドル円が上昇し始めたタイミングで参戦します。もしこの時間にその兆候が現れなければやりません。9時ごろからレートがピックアップし始めても9時半前に失速するケースもあるので、5分足を見ながらトレードします。
小幅な利益を狙うため、取引ロットは多めにします。仲値イベントが終わってしまえば、元のトレンドに戻りやすいということを念頭に置き(仮に戻らなかったら相場は強いという見方をする)、狙い通りにならなくても、朝の光の中で落ち着いた気持ちで敗戦処理できるというメリットがあり、大きな損失にはつながりにくいと思います。
今年の狙い目となる通貨ペアはドル円!
今年は、やはり「利上げネタ」と「トランプネタ」のあるドル円に妙味があると見ていますので、以前は米雇用統計のときくらいしか参戦していなかった米国市場をウォッチするようになりました。
米国の利上げが注目されるようになってから、米雇用統計は一段と注目されるようになりました。だから、発表前になるとパソコンの前に陣取っています。今、自分の最も究極の時間帯というかイベントは、1か月にわずか一度のこのときかもしれません。
米雇用統計の思惑で、発表が近くなるとドル円は動きますが、実際の数字がどうなるかは発表までは分かりませんので、ポジションを持っていた場合でも、発表前にいったん手仕舞っておきます。発表直前と直後は大きく乱高下するので、このタイミングでのエントリーは控え、相場が落ち着いて方向が定まったのを見極めてからエントリーします。
初心者のころに何度か痛い目に遭ったのは、発表直前にバーンと上げるケースに乗ってしまうこと。この動きに釣られて、良い数字が出るんだな、と思って反射的にロングしたりするとかなりの確率でやられます。そのまた直後にバーンと落としますから、発表前後は静観した方が賢明です。
米雇用統計の発表は、日本時間で金曜日の夜ですから、必ずNY時間のクローズまでに手仕舞います。たとえ、とてつもなく予想以上に良い数字が発表されて来週以降もっと上がるかもと期待したとしても、いったんはポジションをクローズします。また週明けにトレンドの強さを確認してから再参入しても遅くはありません。
利益は、魚(市場参加者)の多くいる場所に釣り糸を垂れないと得らないと思っています。だからそんな時間帯を探すこと。そして基本中の基本ですが、自分の健康や日常生活に支障を来さないような時間帯で行うこと。
そのためには、やるときはしっかりやって、やらないときはしっかりやらないことだと思っています。
※この記事は、FX攻略.com2017年8月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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