FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年9月14日号
先週のドル円相場は
主要国中銀の政策会合や自民党総裁選を控えて模様眺めムードが広がり、106円をはさんだ非常に狭いレンジ内での推移となった。
米国株式市場はハイテクセクターを中心に軟調な地合いが続き、NYダウは一時2万7千ドル台前半へ下落した。株式市場の下値不安は払拭されず、ドル円の上値は抑えられる結果となった。
また木曜日に開催されたECB理事会では、予想通り金融政策は据え置きとなり、注目のラガルド総裁の会見は、ユーロ高について「注意深く監視する」と一定の警戒感を示したものの、「ECBは為替レートをターゲットとせず」と言明したため、ユーロの下落には歯止めがかかった。
先週の当コラムでは、米国株式市場の反発やユーロドルの一段の下落を予想し、ドル円は押し目買いが妥当と判断したが、結果は明確ではなかった。
今週の注目イベント
今週の注目イベントは、月曜日の自民党総裁選投開票、水曜日のFOMC、木曜日の日銀金融政策決定会合と盛りだくさんだ。
ただ、自民党総裁選は菅官房長官の選出がほぼ確実であり、株式市場では局地的なご祝儀買いなどは考えられるものの、為替市場への直接的な影響はなさそうだ。
日銀金融政策決定会合も、金融政策の現状維持が予想されており、これも影響は限定的となろう。次期首相と目される菅氏はアベノミクスの継承を表明しており、日銀と政府の協力関係にも変化はないだろう。
FOMCはドットプロットチャートに注目
では残るFOMCはどうか。今回も主要な金融政策は据え置きが予想されている。
先月27日に行われたジャクソンホール会合でのパウエル議長講演(実はこの日に臨時のFOMC会合が開催されたことが明らかになっている)で、前年比2%のインフレターゲットを期間平均で目指す(つまり2%超の期間を容認する)重要な方針変更をすでに発表済みであり、今回新たな決定はないと思われる。
「経済が最大雇用とインフレ率2%達成に向け軌道に乗るまでは金利をゼロ近辺にとどめる」とするフォワードガイダンス自体も変更しない可能性が高い。
そこで注目されるのが、メンバーの金利見通し「ドットプロットチャート」だ。前回6月には、2022年末までゼロ金利が適切との見通しが示された。今回から新たに2023年末の見通しが加わるわけだが、コロナ禍の終息が見通せない中、ゼロ金利がさらに続くとの見通しがコンセンサスとなりそうだ。長期金利が一段と低下し、ドルにとって一定の売り圧力となる一方、ユーロドルや豪ドルは再び高値をうかがう展開となる可能性がある。
6月のドットプロットチャート
株価下げ止まりならクロス円に買い妙味
一方、株式市場にとって金利低下は追い風であり、1週間あまり続いた株価下落に一服感をもたらす可能性がある。株式市場が持ち直せば、安全通貨の円がドルと並行して売られることにより、ドル円は方向感が乏しくなり、引き続き106円前後でのもみ合いが続く公算が大きい。
今週は「ドル安・円安」でドル円に関しては中立スタンスとする一方、ユーロや豪ドルは対ドル、対円で上昇を予想する。
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