米国雇用統計は質・量ともに予想を上回る!FOMCの忍耐はどこまで?
先週金曜日に発表された米国1月の雇用統計が好結果となったことを受けて、ドル円はおよそ2円上昇し、119.22円と約4週間ぶりの高値を示現した。非農業部門雇用者数(NFP)は+25.7万人と予想の23.0万人を上回り、11月分と12月分は合計14万7千人も上方修正された。失業率は5.7%と前回の5.6%から0.1%悪化したが、これは労働参加率が0.2%向上(62.7%→62.9%)したことを反映しており、心配には当たらない。
そして注目の平均時給は+0.5%と予想(+0.3%)以上の上昇を示した。前回12月分は-0.2%と予想外の低下となり、金利低下・ドル安の「主犯」とされたが、今回はその借りを熨斗をつけて返した形となった。平均時給の伸びは前年同期比2.2%となり、前回の1.9%から加速するとともに、インフレ目標の2%を上回った。もしこれが一時的な上振れでないとすれば、今後はいよいよ賃上げに弾みがつき、インフレ率が上昇する可能性が出てくる。
労働市場の量的なスラック(弛み)がほぼ解消され、質的なスラックも改善に向かっているとすれば、FRBもいつまでも「忍耐強く」はいられない。金融政策を敏感に反映する2年債利回りは1か月ぶりの水準へ上昇し、Fedウォッチャーの間では、FOMCが6月に最初の利上げに踏み切るとの見方が増えてきた。ただし現時点では、6月利上げが既定路線になったと見るのは尚早だ。FF金利先物が織り込む6月の金利水準は0.19%程度に過ぎず、最初の利上げラインと考えられる0.375%(0.25%〜0.50%の中間)には遠く及ばない。Fedウォッチャーの予想とは裏腹に、最前線の参加者は早期利上げにはまだ懐疑的であることが分かる。日銀の追加緩和が当面期待できない現状で、ドル円をこの水準から積極的に買い進むにはいささか心もとない。
FF金利先物は6月より9月を本命視 出所:CME
ドル円が再び120円を突破し、昨年12月の高値121.85円を更新するためには、6月利上げが市場のコンセンサスに近づいていく必要があるだろう。イエレン議長が12月の会見で述べたように、利上げ開始に「忍耐強くなれる」期間は「少なくとも今後2回の会合」と思われる。つまり、6月に利上げを開始するためには、3月に「忍耐強く」を削除し、利上げを予告する文言(「緩やかなペースで緩和解除ができる」など)に置き換えなければならないことになる。大げさに言えば、3月17-18日のFOMCが今年前半の最大のヤマ場となる可能性が高くなってきた。それを占ううえで、今月24-25日に予定されているイエレン議長の議会証言が極めて重要な試金石となるだろう。それまでドル円は、データや発言に一喜一憂しながら117-119円台のレンジで神経質な上下動が続く可能性が高い。
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