成功しているFXトレーダーは、一体どのように情報収集しているのか? その方法には、初心者とは決定的な違いがありそうです。ここでは、働きながらFXをしている多くの読者の参考になるよう、兼業トレーダーの不動修太郎さんに、ご自身のスタイルを教えてもらいます。
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為替相場に影響する経済指標の日程と予想、そして発表結果をチェックする方法を知っておきましょう。
①経済指標発表のスケジュール
まずは、経済指標が発表される予定をあらかじめ知ることが大切です。そのためには、本誌掲載の「経済指標発表カレンダー」、FX攻略.comの公式ウェブサイト、あるいはFX業者のホームページなどで、為替を動かす重要指標の発表、要人発言の予定日時を調べるのが得策です。加えて、FX業者のホームページ、メールマガジンを欠かさず読みましょう。
また「羊飼いのFX(外国為替)ブログ」には経済指標発表の他、要人発言の予定時間、マクドナルド、アップルなど有名な大企業の四半期ごとの決算発表が載っています。そのブログでは米国の指標は重要なものからAA、A、B…と、米国以外の指標は、◎、○、△というようにランク付けがされ、重要度を分かりやすく表示しているので、特にお勧めです。
3か月ほど、以上のような経済指標の情報をこまめに見ていると、繰り返し情報の中に出てきて、為替投資家が注目するニュースが分かってきます。それを「為替を動かすテーマ」といいます。私がこの原稿を執筆している時点での為替の「テーマ」は、米国の政策金利の利上げ時期です。
もしかすると、この記事を皆さまに読んでいただけるころには、米国は既に利上げに踏み切っているかもしれませんが、おそらくその後に米国がまた利上げする時期が、為替市場を動かす「テーマ」となるでしょう。
②為替予想に役立つ情報源は?
まずは通信社である「ロイター」「ブルームバーグ」「時事通信社」のホームページを読んでください。また、ツイッターでは無料で新鮮な情報を知ることができます。「ブルームバーグニュース日本語版」「SBIリクイディティ・マーケット」「マネックスFX」など有名な公式アカウントの情報は発言頻度が高く、信頼性も高いです。
さらに私は有料放送のスカパー!プレミアムサービスで、「CNNJ」というテレビチャンネルを契約しています。この放送局では、米国で放送されているCNNニュースとほぼ同じ内容のニュースを観ることができ、日本時間の昼間には、多くの番組に日本語音声が入るので、内容が分かりやすいです。
③米雇用統計と当局の情報
経済指標として為替に最も大きく影響するのが、米国の雇用統計です。米国の政府は、働く意欲のある国民のために労働環境を整える責任があります。失業率が高くなれば、政府は失業率を抑えるための政策をとりますから、米雇用統計は米国の政策を左右します。
雇用統計は毎月、第一金曜日に発表されるので、その週の水曜日あたりから為替投資家は様子見に入り売買を控えるため、為替の動きが鈍くなることが多いです。その雇用統計で特に注目されるのは、失業率と雇用者数の増減ですが、もっと詳しい情報を知りたいのであれば、「米労働局」の公式ページをチェックしましょう。平均給与など10種類以上の項目が詳しく公開されています。
雇用統計の発表値は、前回の発表と比べて改善しているかどうかはそれほど重要ではありません。事前に米国のメガバンクなどの金融機関が発表する、コンセンサスといわれる予想値に比べて良いか悪いかに注目が集まり、雇用統計の実際の発表値が予想値とかけ離れていると為替が大きく動きます。予想値は、FX業者のホームページ、メルマガから知ることができますので、あらかじめ確認しておきましょう。
この他に私は、米国の住宅などの不動産価格の移り変わりを掲載している「S&P/ケース・シラー・全米住宅価格指数」をホームページでチェックし、米国の長期的な景気を調べています。また日本の長期的な経済の動きは、総務省統計局のホームページ、日本銀行の「日銀短観」の情報が参考になります。
④多くの情報をつかむ
FXの経験が少ない方は、今回の記事で紹介したブログ、公式ホームページ、メルマガなどから、なるべく多くの情報に触れるように心がけてください。入手する情報が少ないと、どうしても偏った考え方を持ってしまい、相場の行方を決めつけてしまう恐れが高くなります。
多くのマスコミ、評論家は米大統領選挙の前に、トランプ氏が当選すれば、株価が急落するといっていましたが、少なくともこの原稿を書いている11月中旬までは事前の大方の予想と逆に株価が上がり、円安が進行しています。
このようにマスコミで報じられた予想と大きくかけ離れた相場となることがしばしばあります。ですから、相場で勝つには、なるべく多くの情報を集め、広い視野を持ち、相場状況に合わせて柔軟に考えを変えることが大切です。
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情報収集に欠かせない各種サイト
※この記事は、FX攻略.com2017年2月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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