- 主戦場は1分足
- 逆張りでのエントリー
- エンベロープとRSIを使用
※この記事は、上昇局面のロングを想定して解説しています。下降局面のショートでは、その逆のルールとなります。
FX手法解説
エンベロープで相場反転を確認
スキャルピングのエキスパートとして活躍中の為替鬼さんが得意とする手法は、相場の反転を狙った逆張りスキャルです。これはトレンドを追う順張りと完全に逆の思考で、上がったら下がる、下がったら上がるという考え方を基に短期間のうちに売買を繰り返していきます。
逆張りを実践する上で大切なのは、相場の反転するポイントを的確に見極められるかどうか。為替鬼さんは、相場の反転が急伸・急落後に起こりやすいという傾向があることから、そのタイミングを判断するツールとしてエンベロープというテクニカル指標を用いています。エンベロープは基準となる移動平均線(これは表示されない)を上下にずらして帯のように描画したもので、急激な値動きが発生したときでなければ価格が帯の外側に出ることはありません。このエンベロープの特性をうまく利用し、逆張りを仕掛けるタイミングを計るのです。
具体的には、1分足のチャートにエンベロープをセット(「10」EMA、偏差0.05)し、ローソク足の終値がエンベロープの下のラインを突破したとき、その後の相場反転が期待できると解釈します。
二つの工夫で確度の高いエントリーを実現
エンベロープによる相場反転のシグナルが点灯したからといって、即エントリーしないのがこの手法のポイント。スキャルピングは入るタイミングを間違えてしまうと命取りになるため、為替鬼さんは二つの工夫を施してエントリーの精度を高めています。
一つはRSIを反転狙いのフィルターとして用いること。エンベロープの下に価格が飛び出してもRSIが30%以下でなければエントリーを見送るのです。そしてもう一つは、エントリーの引きつけです。たとえエンベロープとRSIによるエントリー条件を満たしていたとしても、すぐには売買せずローソク足を1〜2本待ちます。これにより、エントリーのチャンスは減ってしまうものの、勝率を高めることができるそうです。
なお、為替相場は時間帯によって値動きの性質が異なり、日本時間15時まで(東京時間)は値動きが小さいのでエントリーは引きつけなくてもOK。逆に、欧州と米国の市場が開く17時台や21時台には値動きが激しくなる特徴があるため、引きつけた方が勝ちやすくなるとのことです。
ポイント1|急変動後の反転を狙う典型的な逆張り戦略
それまでの流れとは逆方向の取引をする
この手法の新規エントリーは逆張りで、上昇時の反転下落、下降時の反転上昇のタイミングを狙っていきます。相場の反転を狙い打ちするには、急進・急落といった突発的な値動きを待つ必要があります。値動きにメリハリがない相場は、逆張りトレードに向いていません。
ポイント2|逆張りのタイミングをエンベロープで見極める
価格のはみ出しは相場反転のサイン
エンベロープとは、移動平均線に対して一定割合の幅を持たせて上下に描画したテクニカル指標です。価格と移動平均線の乖離を確認するのに役立ちます。エンベロープは強力な値動きが発生すると価格が帯の外側に飛び出すという特性があり、為替鬼さんはその動きを相場反転のシグナルとみなします。
ポイント3|RSIでフィルターをかけ、優位性をさらに高める
二つの条件を満たしてはじめてエントリー
RSI(Relative Strength Index)は一定期間の値動きの合計に対して、上昇・下降どちらの値動きが大きいかを表す指標で、一般的には買われ過ぎ、売られ過ぎの判断に用いられます。為替鬼さんはこのRSIを反転狙いのフィルターとして使い、エンベロープの外側に価格が飛び出してもRSIが30%以下(売りの場合は70%以上)でなければエントリーを見送ります。
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ポイント4|勝率アップのコツは「エントリーの引きつけ」
最初のチャンスをあえてスルーする
エントリーの精度を高めるもう一つのテクニックが、この「引きつける」という考え方。価格がエンベロープを突破してもすぐに入るのではなく、ローソク足を1~2本やりすごすことが大切です。この引きつけによりエントリーのチャンスは減りますが、勝率は高まります。
引きつけることで獲得値幅も伸ばせる
ローソク足がエンベロープを越えてさらに続伸していく場合、エントリーを引きつけることで含み損になりにくく、勝率の底上げが見込めます。また、引きつければ引きつけるほどトレード成功時の獲得値幅を伸ばせるというメリットも。ただし、引きつけようとした際、最初にエンベロープをブレイクしてすぐ反転した場合は、その動きに乗ることができません。
ポイント5|時間帯に合わせて設定と戦略をアレンジ
勢いを考慮して戦略を切り替える
為替相場は時間帯によって値動きの性質が異なるため、それに合わせて引きつける本数やエンベロープの偏差を変更していくと良いでしょう。ちなみに、為替鬼さんは基本的にエンベロープの期間・種類を「10」EMA、偏差を「0.05」という設定で使用しています。
日本時間の15時までは…
- 値動きに勢いがない相場になりやすいため、引きつけずに1本目のブレイクでエントリー
- エントリーチャンスが少ない場合はエンベロープの偏差を「0.03」に変更するのもアリ
日本時間の15時以降は…
- 値動きに勢いが出始める傾向があるので、2本目まで引きつけてエントリー
- エンベロープの偏差は小さくするとダマシが頻出する可能性があるので「0.05」に
日本時間の17時台と21時台は…
- 欧州と米国の市場が開く時間はさらに値動きが激しくなるので、3本目まで引きつける
- 相場に勢いが出過ぎるケースもあるので注意。その場合は臨機応変に対応する
トレード例①|エントリー後にすぐ反転して難なく利益確定
新規注文も利確も終値ベースで判断
下落が続いている局面で、ローソク足の終値がエンベロープ下限の外側に出て、なおかつRSIが30%以下だったのでエントリー。反転して上昇を始め、利益確定の目安として表示した20EMAを終値で越えたところで決済としました。
トレード例②|2本やりすごして獲得値幅を大きく伸ばす
エントリーするタイミングが鍵
ローソク足の終値がエンベロープ下限の外側に出て、なおかつRSIが30%以下でしたが、大陰線の出現で下落の勢いがあると判断し、ローソク足を2本引きつけてからエントリー。利益確定の目安として表示した20EMAを終値で越えたところで決済としました。
※この記事は、FX攻略.com2018年11月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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