相場は「生き物」で、何かイベントが発生すると想像を超えるくらいに動く。逆に、どう願っても頑として動かず、東京時間のドル円の値幅がわずか5銭という日もある。
思い通りに行かないのは相場も損失も同じで、損失を出した場合にまず大事なことは「根拠のないことを自分に言い聞かせない。そして気持ちをすっきり切り替える」ことである。つかみどころのない相場を相手に、気持ちをコントロールすることは容易でないが、素早い切り替えが肝要だ。
「相場が戻るかもしれない」という根拠なき願望を持ち続けていると、為替レートが大きく変わることもある。「このレベルまで行ったら相場も止まるだろう。」と過去の話を持ち出しても、為替にサーキットブレーカーはなく、それ以上動く可能性を常に頭の片隅にとどめておくことが必要だ。
取引するには常に自分のポリシーを作り、それに対して少しでも揺らしてはいけない。そのポリシーで損失を出したとしても、気持ちの部分で割り切ることができるからだ。「一定の損失が出たら損切りをする」は必要最低限のポリシーで、評価損が膨らんでいるにもかかわらず、決済せずに無理して持ち続けると大きくやられる。逆方向に行ったからと慌ててポジションをひっくり返しても大体のケースでやられてしまう。ポリシーを持たずに、「先日利益を出したから、その分負けても良い」という気持ちで取引する人はいつまでたっても損失を出し続けるだろう。
相場を張って全勝の人はいない。半分以上は負けることが普通だ。一定期間内に利益を出していたら良しとしよう。1回大きく負けると、次にポジションを取るのも怖いし、早めに損切り・利食いをしたくなる。あるいは損失を取り戻そうとして頑張り過ぎる。取り戻そうと必死になると、相場に対して冷静でいられなくなる。
「悩んだらポジションを持たない」ことがまず大事で、これは個人投資家の特権でもある。銀行の為替ディーラーは、ポジションを持ちたくないときであっても、顧客の注文で自身の戦略とは逆方向のポジションを無理やり持たざるを得ない場合もあり、カバーを取るのに四苦八苦することもある。
無理をしても何一つ良いことはなく、ポリシーに基づき、潔くポジションを持つのをやめる。個人的には「相場ノート」を毎日つけて、自分の取引、海外時間の動きなどをまとめておいて、損失を出したときにもう一度その日のニュースを読み、自分の判断に間違いがなかったかを考えるのもお勧め。思いついたことや、なぜポジションを持ったかなどをざっくり書いておくと、損失を出したときにも、案外冷静に自分のトレードを振り返ることができる。3回負けたら一日休むなど、気持ちの切り替えをきちんとしながら、いざというときにガンガン攻めていけるように体力と精神(そして資金)を養っておこう。
※この記事は、FX攻略.com2021年1月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
※当コラムは執筆者の個人的見解に基づいて書かれたものであり、所属先の考えを反映するものではございません。
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