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FX力を鍛える有名人コラム

FRBの利上げ時期は今後のデータ次第 是是非非の判断が必要[雨夜恒一郎]

スタンスを中立に戻し、どちらにも動けるようにしておくべき…

先週は、FOMC議事録が「6月利上げの選択肢を除外しなかった」としてドルが買い戻され、ドル円は120円台後半まで上昇、米国雇用統計の下振れを受けた下落を帳消しとした。ユーロドルも1.10ドル台から1.05ドル台へ急反落し、ドルが全面高の展開となった。

しかしFF金利先物が示す金利水準を見ると、6月はわずか0.14%。9月でも0.23%と利上げを4割程度しか織り込んでおらず、12月で0.375%とやっと0.25%の利上げを織り込んだ水準となる。FF金利先物市場が常に正しいとは限らないが、市場が織り込んでいない状態で利上げを断行することはFRBにとっても大きなリスクとなることから、6月利上げはハードルが高いと言える。「6月利上げ」をはやした先週のドル買いはやや勇み足のようにも思われる。

FOMCは確かに6月利上げの可能性を除外しなかったが、それはあくまで少数派意見であり、今後景気指標が急激に改善した場合のオプションに過ぎない。利上げ開始時期は雇用やインフレ見通し次第で早くも遅くもなる、というのが現在のFOMCのスタンスであり、現時点では明確なガイダンスは示されていない。

実際、1~3月の米国景気指標は、寒波や港湾ストの影響でさえないものが多かった。特に非農業部門雇用者数(NFP)は+12.6万人と最近のトレンドを大きく下回り、先週発表された3月の労働市場情勢指数(LMCI)は-0.3と統計発表開始以来初のマイナスに落ち込んだ。LMCIは、雇用者数や失業率のほか、労働参加率やパートタイム労働者の比率など19のデータをもとにFRBが算出する指標で、いわば「イエレンダッシュボード」を数値化したもの。雇用市場の「量」を示すNFPと、「質」を示すLMCIが同時に悪化すれば、FRBは利上げの判断を先送りせざるを得なくなるだろう。

今週は早くも4月分の米国指標が発表される。水曜日発表のNY連銀製造業景気指数(前回6.90、予想7.00)、木曜日発表のフィラデルフィア連銀景況指数(前回5.0、予想5.0)、金曜日発表のミシガン大学消費者信頼感指数(前回93.0、予想93.7)が先行指数として重要だ。1~3月の景気指標悪化が一時的要因によるものだったのか、それとも景気が本当にピークアウトしつつあるのかどうかが問われることになるだろう。今週はスタンスを中立に戻し、景気指標の結果次第でどちらにも動けるようにしておくべきだろう。

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