先週の米ドル/円相場
先週の米ドル/円相場は、米国利上げ観測が強まったことや、日米株価が堅調に推移したことから、110.45円まで反発。先週の高値110.59円を抜けきれず一旦109円台ミドルへ反落したものの、原油相場が一時50ドルに達するなどリスク選好ムードが高まったことからこの水準では底堅く推移。
金曜日には、イエレンFRB議長が「今後数か月での利上げはおそらく適切。労働市場はかなり改善。原油安とドル高は現在おおむね安定」などと発言したことから、110.45円と再び上値を試す展開となった。
6、7月に利上げがある可能性は高い
これでFOMCのキーパーソン3人(イエレン議長、フィッシャー副議長、ダドリーNY連銀総裁)のうち2人が利上げに前向きな態度を示したことになる。またイエレン議長の腹心であるウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁は先週「2016年は2~3回、2017年は3~4回の利上げが妥当」と発言した。6月、あるいは英国国民投票のリスクを避けて7月に利上げがある可能性はかなり高いとみてよい。
しかしFF金利先物が織り込む利上げ確率は、6月で3割程度、7月で6割程度にとどまっている。市場は早期利上げにまだ半信半疑の状態なのだ。逆に言うと、今後のデータや要人発言次第では、利上げ確率が上昇する余地は残されていることになる。
今週は米国雇用統計に注目
そこで今週は米国5月の雇用統計が焦点となりそうだ。現時点での予想コンセンサスは、非農業部門雇用者数(NFP)が前回と同じ+16万人、失業率は前回から0.1%低下の4.9%となっている。
16万人の雇用増は過去1年間の平均22.1万人と比べると見劣りするが、すでに完全雇用状態の中で余剰の労働力は乏しく、NFPの増加には限界があるとの見方も出ている。前回もそうだったが、NFPが予想を下回ったとしても直ちにドルが売られるとは限らないので注意が必要だ。
逆に強い数字が出れば、6月FOMCでの利上げ確率が一気に5割を超え、米金利上昇・ドル全面高の展開となることも十分ありうる。平均時給や労働参加率など労働市場の「質」に関するデータにも目配りする必要がある。
昨年末からのドル安トレンド終止符なるか?
チャート的には、今月初めに105円台で底を打って以来、徐々にではあるが下値を切り上げる展開が続いており、109円台では買いが入りやすい。
一目均衡表を見ると、遅行スパンがすでに好転し、転換線・基準線がゴールデンクロス済み、そして日足が先行スパン(雲)に食い込んできている。この先行スパンは昨年末以来の下落局面において強力な抵抗線となってきたが、今週から来週にかけては上限が111円台から110.05円あたりまで下がってくるため、このままいけば上抜けのチャンスは十分ある。
三役好転で昨年末からのドル安トレンドに終止符を打つことができるかどうか、今週から来週にかけての動向に注目したい。
米ドル/円・日足一目均衡表 半年ぶりに「雲」を上抜けできるか
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