毎年1月に出される米著名ストラテジストのバイロン・ウィーン氏による「びっくり10大予想」2012年は、「シェールガス、オイル生産が増え、原油価格は85ドルへ下落する」とか、「S&P500は1400ドルを越える」など、的中率が高かった印象ですが、12月中旬、ウィーン氏の古巣であるモルガン・スタンレーが、「2013年のマクロ経済びっくり予想」を発表しました。
ウィーン氏のびっくり予想と違うのは、「可能性は低いものの、実現した場合の影響が大きい世界経済のリスクシナリオ」ということで、2013年に「警戒すべき17項目」を挙げている点。
いろいろと面白いのですが、すべては紹介しきれませんので、とくに、私が気になった「オーストラリアがリセッション(景気後退)に陥る」という予想についてのみ、考察してみたいと思います。
オーストラリアは2012年1月時点では、4%だった政策金利を4度引下げ、12月現在では3%となっています。
金利を下げて、資金調達コストを下げることで需要を維持しようする金融緩和策をとっているということですから、現状においても、オーストラリア経済が好調とはいい難いのですが、先進国の金利がほぼゼロ%にまで引下げられるなかにあって3%はまだ高金利。
マーケット環境が良くなってくると、投資が活発化しますが、その際に真っ先に選ばれているのが、オーストラリア市場。
リスク選好ムードが広がると、豪ドルが買われる理由は、この高金利にあると思われますが、リセッションに陥るとなると、状況は変わってきます。
金利はさらに引下げられる可能性があるわけですから、豪ドル人気に疑問符がつくこととなります。
さらに、モルガンは「中国政府が軽率にも、景気再拡大の初期に金融引き締めに動く。流動性が不足し景気回復は頓挫する」という予想もしています。
オーストラリアの資源の多くがアジア諸国に輸出され、日中韓で50%近くのシェアを占めていますが、中国への輸出伸び率が大きく、これが近年のオーストラリア経済を牽引してきました。
中国の景気が拡大し、資源の需要が続けば、商品価格は上昇するので、オーストラリア経済は安泰と見られてきましたが、その中国の景気鈍化が懸念され始めています。
政府が金融緩和策を打って立て直すだろうから心配ない、との指摘も多いのですが、モルガンの予想は、その緩和策がまだ十分景気浮揚に寄与していないうちに、引き締めに転じる中国の姿を予想しています。
中国の景気が落ち込むとなると、もっとも打撃を受けるのはオーストラリアということになるでしょう。
2013年、は豪ドルが高金利で人気通貨である地位から陥落し、思わぬ安値を示現するかもしれません。(月刊FX攻略.com 2013年2月号掲載)
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