相場全体に光が差す展開か
先週のドル円相場は、米財務省当局者筋の「米国はG20で外為市場での不均衡回避を強調へ」「米国はG20で競争的な通貨切り下げをしないよう強く主張へ」との発言や、英国のEU離脱懸念を背景としたポンド/円などクロスの円買いを受けて、一時111.04円と年初来安値(110.99円)に顔合わせ。しかし原油相場や株式市場が底堅く推移したことや、一部報道で「政府が5兆円規模の補正予算を検討」と伝わったことから、113円台へ反発。さらに金曜日に発表された米GDP改定値が予想を上回る上方修正となったことからドル買いが加速し、114.00円まで上昇して週の取引を終えた。
年初からの株安・リスク回避局面の元凶ともいえる原油安は一服となり、ひとまず32ドル前後で底堅い動き。これで原油相場は底打ちと見るのは尚早だが、OPECとロシアの増産凍結でこれ以上の需給悪化に歯止めがかかるとの見方が浮上している。サウジ・ロシア・カタールの三国が3月中旬に会合開催で合意したことも、さらなる需給改善期待を高めているようだ。原油安で米シェールオイル業界が瀕死の状態に陥り、「勝負あった」感が漂っていることから、そろそろチキンレースにも終止符が打たれる可能性がある。
原油相場が安定に向かえば、株式市場も回復のチャンスが広がってくるだろう。NYダウは15500ドル近辺でダブルボトムをつけ、ようやく底入れに向かっているように見える。中国関連で新たな悪いニュースはなく、人民元相場も小康状態となっていることも好材料だ。先週前半までの極端なリスクオフ局面は終結し、今週は市場全体に明るさが戻る可能性がある。
NYダウはダブルボトムの底入れパターン
Wボトムの米ドル/円は底? チャンスあれば押し目買い
ドル円も先週の安値111.04円が年初来安値の110.99円を突破せずに2番底となったことで、ダブルボトムの底入れに向かう可能性も出てきた。投機筋はすでに円ロングに傾いており、これ以上の円高がないと見れば円を売り戻してくるだろう。前回の反発局面でカベとなった115円を上抜けできるかどうかがカギとなる。
ドル円も111円がダブルボトムに
さて今週金曜日には米国2月の雇用統計が発表される。現時点での予想コンセンサスでは、失業率が前回から変わらず4.9%、非農業部門雇用者数が+19.5万人と前回の+15.1万人から改善する見通しだ。
年初からの株安や原油安を受けて、米国の利上げ観測はすでに大きく後退しており、金利先物が織り込む3月のFOMCでの利上げ確率は1割程度まで低下。年内一度も利上げが行われない可能性も5割近くとなっている。いわば期待値が下がりきった状態となっており、今回の雇用統計が仮に予想を下回ったとしても失望感は小さく、米国金利やドルの下落余地は限られそうだ。逆に予想を上回った場合は利上げ期待が急回復し、ドルが大きく上昇する可能性がある。先週金曜日、米GDP改定値という比較的地味な指標の上振れに敏感に反応したのがその証左だ。今週はドルの押し目を拾うスタンスに転換して臨みたい。
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