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月足トレードで生きてます|第3回 経済指標との付き合い方[ゆったり為替]

これまでに、ゆったり為替さんが月足トレードを選んだ理由と好む理由について教えてもらいました。第3回となる今回は、少し趣向を変え、ファンダメンタルズ分析を行う上で重要な材料となる経済指標との付き合い方についてまとめてもらいます。

※この記事は、FX攻略.com2017年7月号の記事を転載・再編集したものです

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短期トレードでの指標との付き合い方

相場分析をする場合、チャートを見て判断する「チャート分析」と、実体経済の様子を考えて判断する「ファンダメンタルズ分析」があります。両者は別物ですが、実際にはお互いに大きな関連性があります。

そこで今回からしばらく、経済指標との付き合い方について考察しましょう。 

デイトレードに代表される短期トレードの場合、経済指標とどのように付き合うべきでしょうか。私の印象では、「経済指標は厄介者」です。

15分足くらいでチャートをながめていて、買いパターンになったので買ったら、いきなり急落したとします。「何があった?」と驚きつつ確認すると、経済指標で悪い数字が出ていた…ということは珍しくないと思います。

このようなことがないよう、本日の主要経済指標の発表時刻を事前に調べ、その時刻直前にはポジションを持たないように気を付けます。すなわち、経済指標発表は面倒なイベントということになります。

とはいえ、米雇用統計発表や主要国の政策金利発表時には、為替レートが大きく動くことがあります。これを狙って取引するのが好きだという場合もあるでしょう。この場合は、経済指標は厄介者ではなく、楽しみなイベントということになります。

そして、経済指標発表においてかなり重要なのは「市場予想との差」です。経済指標としては良好な数字が出ても、市場予想よりも悪かったという理由で円高になることも多々あります。

しかし、市場予想は予想であり、主要なプレーヤーが結託すれば、変な数字を出すことも可能でしょう(実際はどうか知りませんが)。そんな数字に振り回されるのは面白くありません。

長期トレードでの指標との付き合い方

一方、月足を使うトレードの場合、経済指標との付き合い方はかなり異なります。

指標発表時の値動きを考慮しなくてもOK

月足の場合、米雇用統計発表時の大きな値動きでさえ、誤差の範囲と考えることができます。米雇用統計発表時にはドル円が100銭程度動くこともあります。しかし、月足でチャートを見るとき、100銭程度は大した値幅ではありません。

また、1か月間という長い期間で一つの足が作られます。その値動きの中で、米雇用統計発表時の値動きは埋もれてしまうことが多いです。

米雇用統計発表時でさえそうなのですから、他の経済指標においても同様です。 

市場予想は意識しない

短期トレードにおいては重要だろう市場予想ですが、長期においてはおそらく「検討する価値はないのでは?」と思います。

短期トレードでさえ、市場予想との差を意識して取引するのは短期間でしょう。翌営業日には、既にきれいさっぱり忘れていると思います。長期トレードの場合は、市場予想を見る必要さえないだろうと思います。

では、長期トレードにおける経済指標との付き合い方は、どのような感じでしょうか。

長期間の推移が重要

良好な経済指標が継続すれば、その国の経済は好調だということを意味します。すなわち、短期的にはともかく長期的に見て、その国の通貨は強くなると予想できます。しかし現実には、そんなに単純な話ではありません。そこで、「実際はどうなのか」を確認します。

ある経済指標の調査期間として、少なくとも10年、可能ならば20年以上の過去データを分析します。では、具体的にどのように分析すれば良いでしょうか。

分析方法① 為替レートとの関連性

経済指標を長期的に分析したところ、為替レートとの関連性があったとします。この種の「発見」があればチャンスです。過去データは将来の値動きを保証するというわけではありませんが、「今後も同じような関連性があるのでは?」と考えながらトレードできます。 

分析方法② 他の経済指標との関連性

為替レートとの関連性を見つけられなくても、他の経済指標との関連性を発見できるかもしれません。そして、いくつかの経済指標と為替レートを比較するという合わせ技で、為替レートの傾向を読める可能性もあります。

経済指標は自分で検証分析することが重要

では、このような関連性はどのように見つければ良いでしょうか。答えは一つです。「自分で見つける」です。

経済情報誌等を読むと、さまざまな分析記事が見つかります。そういった記事は、分析の「入り口」として利用価値が高いと思います。経済指標分析といっても、経済指標は数が多すぎますし、どのように考えていけば良いのか分からないかもしれません。しかし、それらの記事には経済指標の読み方の切り口が書いてあり、参考になります。

また、本当は書きたかったのに、紙面の関係で書けなかったという情報はいくらでもあるものです。そこで、分析記事に書いてあることは全体の一部だと認識しましょう。では、残りはどうやって把握すれば良いのでしょうか。自分で検証する…これしかないと思います。

幸運なことに、現代社会はインターネットが発達しており、PCの性能も極めて高いです。そこで、各国政府等のホームページから経済指標のヒストリカルデータ(過去データの一覧)をダウンロードし、エクセルなどを使って分析できます。

インターネットが未発達の時代では、お金と時間がかかりすぎてできなかった分析が、今では個人でもできてしまうのです。お金も時間も大してかかりません。何と便利な時代でしょうか。

あとは、分析する本人のやる気次第です。エクセル関数を知らないから面倒臭いな、という感じでは、経済指標と為替レートの関連性を見つけるのは難しいかもしれません。ただし、エクセルを使わなくてもできる分析もあります。次回以降、順にご案内しましょう。

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大事なのは「やる気」と「実際の行動」

スーパートレーダーのような超人的な才能は必要ありません。「やる気があるか」「実際にやるか」、これだけで他人と差をつけることができます。これは素晴らしいことだと思います。持って生まれた才能ではなく、その後の努力で何とでもなるということですから。

そして分析の結果、特に関連はなくてダメだったということは珍しくありません。むしろ、それが普通かもしれません。しかし、その分析は無駄だったわけではありません。「その経済指標と為替レートには関連性が乏しい」という知識が身につきます。

その知識を積み重ねていくと、あるときピンとひらめくことがあります。そして、それを検証してみると…「やった、ビンゴ!」という場面に遭遇できるかもしれません。

そのような努力を経て得たデータは、他言しないで自分の宝物にしましょう。そして、それをトレードに反映できるかどうか、繰り返し検証していきます。

このように考えると、長期トレードは地道な検証作業が必要かもしれません。また、今回の記事だけではイメージをつかみづらいかもしれません。

そこで、次回以降、主な経済指標について、私の分析結果などを考察していきましょう。

※この記事は、FX攻略.com2017年7月号の記事を転載・再編集したものです

ゆったり為替さんの月足トレードスタイル

売買スタイル

長期トレードとリピート系注文に力を入れています。週足から月足を使うトレードが中心です。

トレードのスケジュール

【午前6時〜7時ごろ】
NYクローズ後のニュースを流し読み(5分くらい)。その後チャートを確認(5分〜10分)し、スプレッドが狭くなってきたところで売買。トレードに要する時間は、1日10分〜15分くらいです。

【日中】
日中は、バックテストをしたり、経済指標の分析やFX各社のツールの研究をしたりします(時間は決めず、満足できるまで没頭)。これをトレードに含めるならば、かなり長い時間FXをしているということになります。

取引しているFX会社

用途に応じて多数。最も資金を投入しているのはセントラル短資FXで、スワップ狙いをしたり、実験的なトレードをしたりしています。

チャート分析の環境

セントラル短資FX「クイック・チャート・トレード・プラス」を使用しています。


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主にトレードする通貨ペア

20通貨ペア以上を取引対象としています。週足〜月足のトレードの場合、通貨ペアを幅広く確認しないと取引機会が少なくなるためです。

トレードスタイルのポイント

キーワードは「老後」「年金不安」。年老いて働けなくなり判断力が衰えてもなお、FXを収益源にできるか、ということに重きを置いています。

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