3月5日(木曜日)に、今年に入って2回目のECB金融政策会合が開催され、ドラギ総裁の定例記者会見が実施されます。昨年までは、毎月開催されていた理事会ですが、今年に入ってからは6週間に一度となったためか、今まで以上に毎回の理事会への注目度が高まったように、私は感じます。
1月の理事会を振り返る
1月の理事会では、国債購入を含む量的緩和策(QE)が発表されました。主な内容は…
3月の理事会・ドラギ総裁記者会見での注意点
1月のQE発表を受け、今月の理事会では、QEの詳細について不透明な部分について、ECB理事達やドラギ総裁が、どのような言葉で説明してくれるのか? が焦点となりそうです。
QEのスタート時期
3月からQEが開始されることはわかっていますが、実際に「どの日」からスタートされるのかがわかりません。この疑問について、最近クーレECB理事は、「購入は、3月の最初の2週間の間に開始される」と述べています。
たぶん、5日の理事会前にはスタートしないでしょうから、早ければ、翌日の3月6日、マーケットの予想が一番高くなっているのが、来週月曜日である3月9日です。
マイナス金利の国債も購入対象となるのか?
ECBが過去に実施した国債購入策(SMP)では、「マイナス利回りの国債は 購入しない」と表明していたそうです。しかし、最近の世界的な金利低下やデフレ懸念を受け、現在のユーロ加盟国の国債のうち、なんと25%以上がマイナス金利となってしまっています。
1月の記者会見の席でも、ドラギ総裁は、「マイナス金利の国債も購入対象となる 」と受け取れる発言をしていますが、ドイツ連銀の見解をみると、「この件については 、まだまだ議論の余地がある 」というかたちになっているようです。そのため、今月の理事会で、この点について、記者からの質問が出る可能性は、かなり高いと考えています。
購入する国債が足りない?
これが、ヨーロッパの市場参加者の間では、一番の不安材料。 QEでは、加盟国の中央銀行が自国の国債を流通市場で購入します。しかし、加盟国すべての国債購入額に見合うだけの国債が流通していない可能性もあるようで、その場合、QEの継続が可能なのか? という疑問を、ときどき目にするようになりました。
格付けの良い優良国債は、年金運用をする機関投資家だけでなく、中央銀行の外貨準備金の重要な投資先でもあります。この手の投資は、買ってすぐに利ざやを稼ぐという運用はせず、何年もじっと保有するスタイルですので、なかなかマーケットに放出されません。そうなると、果たして流通市場で購入を続けていくだけの十分な国債があるのか? その点についても、記者からの質問が入るように考えています。
ギリシャ国債担保特例の復活?
ギリシャの新政権が緊縮財政策を放棄したとみなし、ECBは今年2月5日、今まで特例で認めていたギリシャ国債の担保受け入れ措置を廃止すると発表しました。しかし、それ以降、ギリシャ政府は金融支援の4カ月延長に向けた対策を提出し、緊縮政策に対する姿勢を若干修正しました。それを受け、3月の理事会で、ECBは廃止していた特例を再度復活させる可能性が指摘されています。
もし、これが受け入れられれば、ギリシャの銀行は、今までずっと資金繰りの際に頼っていた緊急流動性措置(ELA)だけでなく、以前のように、ECBの流動性オペに参加して、そこから低利の資金を調達することが可能となり、ギリシャ金融市場の安定度が増すと考えられます。
理事会とユーロ
今月の理事会では、QEの詳細が明らかになるにつれ、ユーロが動意づくと考えられます。ただし、驚くようなものが出るとすれば、「マイナス金利の国債は購入対象とならない……」という発言だけかもしれません。
もし、そういう決定になってしまうと、とくに、ドイツなどでは購入対象となる国債が大きく不足することになりますので、本来であれば、バランスシート増加が難しくなる⇒バランスシートだけの観点から見れば、ユーロ買い材料となります。しかし、この場合は、「QE失敗?」というイメージが先に立ちますので、初動は、ユーロ売りでマーケットは反応すると考えています。
大きな流れでは、1.10〜1.13台Highというイメージでみておりますが、最近の「ユーロ/米ドル」の下げは、ドル・インデックス先物が年初来高値を抜けたことも、影響しているようですね。ですので、このインデックスが95.115を下回らない限り、「ユーロ/米ドル」の上値は限定的だと考えています。
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