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【徹底解説】イタリア大統領選挙[松崎美子]

ギリシャに続き、今度はイタリア!!

欧州連合(EU)では、加盟国が持ち回りで、半年間に渡り議長国を勤めます。昨年後半の議長国はイタリア。そのイタリアが、今年1月13日で議長国の任務を終了しました。翌日、1月14日早朝、ナポリターノ大統領が正式に辞任発表したことを受け、ギリシャに続き、今度はイタリアで大統領選が始まります。ここでは、イタリア大統領選について、知っている限りのことを書いてみたいと思います。

イタリア大統領選の仕組み

まず最初に、イタリアの大統領はどのようにして選ばれるのか?それについて説明しましょう。

・投票資格は、議会の上下両院議員に加え、各州代表者3名(ヴァッレ・ダオスタ州のみ1名)の合計:1,009人に与えられる
・第1回目から3回目までは、議決定数は、合計人数の3分の2(673票)以上が必要
・第4回目からは、過半数(505票)以上となる
・秘密投票であるため、議長の前に設置された投票箱に自分の手で投票用紙を入れる
・投票順序は慣習に基づき、上院⇒下院⇒州代表の順

つまり、ギリシャの時のように、投票回数に制限がありません。とにかく過半数に達するまで、延々と投票が続きます。イタリア下院630議席のうち、レンツィ首相率いる民主党連合や無所属の議員からなる与党は、合計で394議席を得ており、野党の236議席を大きく上回っています。

「与党がこれだけ圧倒的な議席を獲得しているなら、話しは簡単だ!」と思われるでしょうが、イタリア大統領選は、長い時で23回に及ぶ投票が繰り返されたこともあり、長期に渡り国会が機能しないことも十分に考えられます。

候補者の顔ぶれ

現職大統領の辞任発表が出たばかりですので、まだ正式な候補者の名前が挙がっておりません。とりあえず、報道を読み比べて名前が挙がっていた方々は、

・プロディ前首相
・アマト前首相
・パドアン前財務相

など

つい先日まで、欧州中銀:ドラギ総裁の名前も、候補者の筆頭にあがっていたのですが、独紙のインタビューで、正式にその意向がないことを発表しました。

大統領選にからむ不透明感

ギリシャと比較すると、イタリアの大統領選は解散・総選挙という結末がないだけ、すっきりしています。

このチャートは、投票資格を有する1,009人を、所属政党別に分けたものですが、レンツィ首相率いる民主党連合が、598人となっています。つまり、4回目の投票で過半数の505議席以上の票を獲得する可能性は、相当高いと言えるでしょう。

ただし、文頭でも申し上げたように、数字の上では過半数を優に超える議席を有していても、実際の投票結果は全然違ってしまい、20回以上も投票を重ねたことが、過去に2回ありました。それもあってか、レンツィ首相は既に、水面下で野党政党の党首と会談をしていると伝えられています。

・ベルルスコーニ前首相率いる「フォッツァ・イタリア」にアプローチしており、ずっと課題となっていた選挙法の改正について、協力する姿勢を示している模様

・5つ星運動に対しては、レンツィ首相は完全無視の姿勢を取ると言われている。しかし、5つ星運動はこれを逆手にとり、逆に有権者からの支持を高めることに成功するかもしれない

・大統領選は、秘密投票となっているため、棄権者や造反議員が出てくる可能性が非常に高い。最悪の場合は、レンツィ首相率いる民主党からも、同様の動きが出ないとも限らない。特に、一番最近の2013年4月の大統領選では、レンツィ首相の前任者であったベルサニ党首が同じ目にあい、辞任に追い込まれた経緯がある

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まとめ

レンツィ首相は、閣僚経験が全くなく、彗星のごとく現われ、首相に就任した方です。そのため、前任者の二の舞にならないためにも、自党議員から造反者が出ないことを最優先とし、足元をしっかり固めていかなければなりません。

与党:民主党連合が過半数を超える議席を有していることも考えあわせると、ギリシャの時のようなドラマは生まれないとは思います。

その意味からも、このイベントはユーロに対してニュートラル。ただし、4回目で過半数議席が得られないような事態にでもなれば、一気にイタリア国債の利回り上昇に結びつく可能性が高まります。年初からのユーロ下落速度がかなり速いのが気になりますが、今年第1四半期は、ECBが国債購入を含むQEを実施したとしても、ユーロ/ドルは、1.1750±250ポイントというレンジを想定しています。つまり、今のレベルである1.17台を無理して叩くつもりは全くなく、1.18〜19台の戻りを丁寧に売るのが、得策だと考えています。

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