先週金曜日に発表された米9月の雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が+24.8万人と予想の+21.5万人を上回り、さえなかった前回8月分も+14.2万人から+18万人へ大幅上方修正された。また失業率は5.9%と、リーマンショック直前の2008年7月以来6年2か月ぶりに6%台を下回った。
この結果を受けて、「米ドル/円」は109.90円と再び110円の大台に接近、「ユーロ/米ドル」は1.2501ドルと2年1か月ぶりの安値を示現した。
米国の労働市場が失速を回避し、安定的増加ペースに戻ったことで、今月28・29日に開催されるFOMCでは早期利上げを含む出口戦略をめぐる議論が活発となりそうだ。「相当期間実質ゼロ金利政策を維持する」というフォワードガイダンスは、何らかの変更が加えられる可能性が高い。
米国の金融政策の正常化期待を背景に、当面はドル全面高の展開となりそうだ。ドルの広範な強さを示すドルインデックスは86.70ポイント付近まで上昇し、2010年6月以来の高値をつけている。ドルの価値の裏返しである金相場は1200ドル台を割り込み、ドルの信認が回復しつつあることを示している。
一方、雇用統計の詳細を見ると、労働参加率が62.7%と1970年代以来の最低を更新し、平均賃金が1セント減少するなど、イエレンFRB議長が懸念する質的なスラック(たるみ)が解消されていないこともうかがえる。議長が注視する労働関連諸指標、いわゆる「イエレン・ダッシュボード」の大半はまだリーマンショック前の水準へ回復しておらず、FRBに早期利上げを迫るほど強くはないと見ることもできる。
今回の雇用統計の上振れにもかかわらず、米国債利回りの上昇がごくわずかにとどまり、FF金利先物もほとんど変動していないことがその証左である。
つまり、市場は、「労働市場は順調に回復しているものの、賃金インフレには程遠く、FRBは利上げを急がない」と都合よく解釈していることになる。景気後退でもインフレでもない「ゴルディロックス経済」への期待を背景に、NYダウは200ドル超反発し17000ドル台を回復。8月から9月中旬までのように、緩やかな金利上昇と株高が同時進行する「いいとこ取り相場」が再開した可能性が出てきた。
「米ドル/円」相場も、最小限のガス抜き調整を経て上昇トレンドに戻った可能性が高い。今週は110円台をしっかり上抜けし、2008年8月の戻り高値である110.66円を試す展開も十分考えられる。強気スタンスを継続したい。
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