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川崎ドルえもん流 為替天気予報|第13回 為替相場の年間アノマリーを紹介[川崎ドルえもん]

川崎ドルえもん流 為替天気予報|第13回 為替相場の年間アノマリーを紹介[川崎ドルえもん]

FXにおいて時間的要素を重要視している川崎ドルえもんさんの当連載。「為替天気予報」として、統計的アプローチからの具体的なトレード戦略を教えていただきます。

今回は1年間の為替の傾向・アノマリーを紹介していただく【総集編】です!

※この記事は、FX攻略.com2021年2月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

1年間の相場の季節性を探る!

 こんにちは、川崎ドルえもんです。皆さまのおかげでこの連載も1周年を迎えられました。ありがとうございます。今回は総集編として、1年間の為替の傾向・アノマリーを紹介していきましょう!

 まずは1月の為替の季節性を紹介していきます。といっても1月から3月の為替相場は、目立った傾向がなくレンジになりやすい季節になります。表①は全30通貨ペアの月足の陽線と陰線を数えたものになりますが、見ての通り1月から3月は目立った傾向がありません。ただ、新興国通貨であるトルコリラ円では1~2月は陰線の回数が多く、3月はメキシコペソ円の陽線回数が多くなっています。このことから1~2月はトルコリラ円が下落しやすく、3月はメキシコペソ円が上昇しやすい季節性があるといえます。

表① 1年間の月足為替天気予報 表① 1年間の月足為替天気予報 表① 1年間の月足為替天気予報 表① 1年間の月足為替天気予報

※2000年~2020年9月までの月足を集計(メキシコペソ円とトルコリラ円は2006年10月~の集計)。

4月にはポンド、6月はドルに季節性

 4月になるとポンドに傾向が出てきます。4月のポンド円の欄を見ると陽線回数が16回、ポンドスイスフランも16回、ポンドドルに関しては18回と多くなっています。18回というのは月足天気予報の中で一番多い回数です。このことから、4月はポンドが買われやすいアノマリーがあることが分かります。

 同時に、4月はカナダドルが買われやすい傾向もあります。4月のカナダドル円とカナダドルスイスフランの欄を見ると陽線回数が14回と多く、カナダドルが決済通貨の米ドルカナダドルは陰線の回数が15回、ユーロカナダドルが14回と多くなっています。このことから、4月はカナダドルが買われやすい傾向もあることが分かります。

 5月は、特定の通貨が買われるという傾向は出ていないのですが、ポンドドルの欄を見ると陰線回数が17回と下落する回数が多くなっています。また、豪ドルカナダドルも陰線回数が17回と多いです。17回以上という回数もなかなか出ない数字なので、注目していい通貨ペアでしょう。

 6月になるとドルに季節性が出てきます。6月のドルストレートの欄を見てみると、ポンドドルとNZドル米ドルの陽線回数が14回、豪ドル米ドルは15回と陽線の回数が多くなっています。また、ドルが取引通貨になっているドルスイスフランでは、陰線回数が16回もついています。過去21年間の集計ですから、確率にすると約76%です。このことから、6月はドルが売られやすいアノマリーがあるといえます。

8月のクロス円、12月のNZドルに注目

 8月はクロス円が下落しやすい月になります。8月のクロス円の欄を見てみると、ユーロ円と豪ドル円の陰線回数が16回、ドル円とポンド円が15回、NZドル円とカナダドル円が14回と多くなっています。このことから8月はクロス円が下落しやすい季節性があることが分かります。

 掲載はしていませんが週足のデータを見ると、8月の前半に下落しやすい傾向が見て取れます。詳しくは本誌の2020年9月号に掲載されていますので、よろしければ読んでみてください。

 また、8月はメキシコペソ円やトルコリラ円でも陰線の回数が多くなっていて、新興国通貨も下落しやすい傾向があるようです。

 10月は豪ドルが買われやすい月になります。10月の豪ドル円、豪ドル米ドル、豪ドルカナダドルの欄を見ると、陽線回数が14回と多くなっています。さらに豪ドルスイスフランは陽線回数が15回と多いです。このことから、10月は豪ドルが買われやすい季節性があることが分かります。ちなみに、10月はNZドルカナダドルの陽線回数も16回と多くなっています。

 12月は強いNZドル買いの傾向があります。12月のNZドル円とNZドルカナダドルの欄を見ると、陽線回数が過去20年間中17回とかなり多くなっています。確率にすると85%という高確率で陽線がついていたことになります。また、NZドル米ドルの陽線回数が14回、豪ドルNZドルの陰線回数が14回となっています。このことから、12月はNZドルが買われやすいアノマリーがあることが分かります。これは、ニュージーランドの貿易収支が、秋口になると赤字が拡大し、春先に向けて黒字基調へと転換していきやすいからといわれています。

 為替相場の1年間の季節性アノマリーはいかがだったでしょうか。こういった傾向が出てくる理由は、各国の長期休暇や企業の決算日などが影響しているといわれていますが、明確な理由はほとんど分かっていません。とはいっても、4月のポンドドルや12月のNZドル円で85%もの確率で陽線がついているという事実は、トレードする上で知っておくべき重要なデータとなるでしょう。

※この記事は、FX攻略.com2021年2月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

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かわさきどるえもん。裁量トレードに限界を感じたことから、できるだけ精神的負担なく、楽して儲けられるシステムトレードの手法を模索。さまざまなシミュレーションを経て、グルグルトレインを完成。 ・電子書籍:底辺高校卒業生が教えるFXトレード新手法【グルグルトレイン】
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