トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
ドル円は地政学リスク、トランプ大統領の低金利政策発言を背景にドル円に売り圧力がかかるなか、ゴールドマンサックスをはじめとした米企業決算内容も嫌気されて上値の重い展開が続いています。ムニューシン米財務長官の「ドル高はアメリカの国益」発言を受けて下値攻めは108円前半で一旦停止となっていますが、ここから先の展開はどうなるのでしょうか。
リスクリワードを考慮するとドル円はショート
ムニューシン米財務長官の「ドル高国益」発言は以前から聞こえていた内容であるほか、トランプ大統領のドル安スタンスと真逆を向いており、この発言を買い材料視するには少し危険です。
やはりマーケットの焦点は引き続き北朝鮮をめぐる地政学的リスクになり、このまま緊張状態が続くのであれば円が選好されるモメンタムでしょう。
また、ここにきて米経済指標はやや勢いをなくしています。自動車関連や製造業が軟化しており、それに伴い米長期金利の上値が重いこともドルにはかなりネガティブになります。米長期金利が少なくとも2.3%台まで回復してこないと110円復帰は難しいのかもしれません。
足元の下値が脆弱であるなか、トランプラリー後108円から下は未知の領域となります。仮に下離れした時の下落スピードも速いと考えられ、リスクリワードを考慮するとドル円はショートに優位性があるように思われます。
イエレンFRB議長再指名の可能性が浮上
先週の話になりますが、トランプ大統領はウォールストリート・ジャーナルのインタビューで来年2月に任期を終えるイエレンFRB議長を再指名する可能性について言及しました。
これまでトランプ米大統領はイエレンFRB議長を「更迭する」「クビだ」などと過激な発言を繰り返しておりましたが、ここにきて一転、意見を変えてきました。本当に同じ人物かと思うくらいの変化に驚きます。考えすぎかもしれませんがトランプ大統領とイエレン議長との間に米低金利政策でなにか合意でもあったのかと勘ぐってしまいます。
さらに米経済指標がやや勢いをなくすなか、ハト派のイエレン議長が利上げペースを鈍化させる可能性も高いように思えます。今のところ6月利上げ確率が50%程ありますが、怪しいものです。
今週のテクニカル
110円の節目を下抜けたことでドル円はテクニカル的にも新しいステージに入っています。一旦新たなステージに入るとなかなか上抜けてくるのが難しくなるため、110円を上抜けるまでは戻り売りでスタンス継続するべきと考えます。
200日移動平均線を見ても再度下抜けており、一昨日の年初来安値108.13円を試す展開が予測され、仮に同水準を割り込むとそこから下に大きなサポートが見当たらないだけに注意しておきましょう。
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