FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2021年3月29日号
先週のドル円相場は
週前半は、トルコ中銀総裁の突然の解任などを受けたリスクオフの円買いや、米国債利回りの上昇一服を受けた利益確定のドル売りで108.41円まで下押し。しかし週後半は株式市場が急速に持ち直す中、ドル円も再び上値を拡大する展開となり、一時109.85円と昨年6月の高値に顔合わせした。
バイデン米大統領は就任後初の記者会見で、コロナワクチン接種について就任100日後の4月末までに当初目標の倍の2億回を目指すと表明。経済活動の正常化が進むとの見方が強まり、米国株は上昇。NYダウは33072.88ドル、S&P500は3974.54とそれぞれ過去最高値を更新した。
米国10年債利回りは一時1.60%まで低下したものの、終盤の株価上昇を受けて1.67%まで回復した。
米株高と利回り上昇が共存
米国債利回りは今年に入ってすでに0.8%あまり上昇しているが、株式市場は3回の調整を経ながらも結局は高値を更新している。これは以下のようなサイクルが繰り返されていると考えられる。
- 景気回復期待から株式市場が上昇する。
- 債券市場から株式市場へ資金が移動し、利回りが上昇する。
- 利回り上昇にびっくりして株式市場が下落する。
- 株式市場から債券市場に資金が移動し、利回りが低下する。
- 金利水準に目が慣れ、株式市場が再び上昇する。
先週前半は上記の③から④のフェーズだったが、木曜日から金曜日にかけて⑤のフェーズに入ったと考えられる。
米国10年債利回り
NYダウ
3兆ドルの新経済対策
さらにバイデン政権は、道路や鉄道、電気自動車の充電施設、送電網などインフラ投資を中心とした新たな経済対策案を検討している。総額3兆ドル規模とも伝わっており、近く詳細が公表される見通しだ。今月成立した1兆9000億ドル規模のコロナ対策に続く経済計画となる。
これは良い意味(景気回復期待)でも悪い意味(財政赤字拡大)でも金利上昇要因だ。10年債利回りは近々1.75%を突破し、次の節目を目指す展開となりそうだ。
米国株式市場は一度10年債利回り1.75%を見て調整しているので、しばらくは折り合いをつけながら上昇することが可能だろう。
ドル円は今年に入って米国株と米国債利回りにおおむね連動して動いているので、今週は「米株上昇・米国債利回り上昇・ドル円上昇」というゴールデンタイムに入る可能性が高い。
投機筋は円売りにドテン返し
先々週の当コラムで予想した通り、IMM通貨先物のポジションは一気に円売り越しに転換した。投機筋が積極的にドル買い・円売りのポジションを拡大し、ドル円が力強く上昇する前兆と見られ、注目したい。
出所:CME、Quick
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米国雇用統計
なお金曜日に発表される米国3月の雇用統計は、失業率6.0%、非農業部門雇用者数+63万人と前回の6.2%、+37.9万人から大幅な改善が見込まれている。週末はイースター(復活祭)にあたることから、強い数字を先取りしたドル買いの仕掛けが早目に始まるかもしれない。
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