私たちは、本やインターネットなどから、多様なファンダメンタルズ情報を手に入れることができます。ですが、FXで利益を出すために、それらをどう活用すべきか分からない方も多いのではないでしょうか。この企画では、「マーケットの語り部」雨夜恒一郎さんから、ファンダメンタルズ情報を勝ちトレードにつなげる技術や考え方を教えてもらいます。今月は、FX以外にチェックすべき金融商品などがテーマです。
※この記事は、FX攻略.com2018年6月号の記事を転載・再編集したものです
【超実践的 本当にお金を稼げるファンダメンタルズ分析】
・第1回 相場の流れが丸裸になる情報源(前編)
株価につられてドル円は動く
編集部 前回は、情報収集のやり方を解説していただきました。今月は、まずFX以外にチェックした方が良い商品を教えてください。
雨夜 一通り見た方が良いでしょう。米国債利回り、株、ゴールド、原油、ビットコインあたりは、毎日チェックしています。
編集部 どれか二つか三つに絞って見始めるとしたら、どのあたりがお勧めですか?
雨夜 やはり株でしょうね。今はNY株の動きが、相場の8割くらいを決めてしまっているといっても過言ではありません。
編集部 それは株価指数を見れば良いですか?
雨夜 はい、NYダウですね。あと、日経平均も重要です。個別株は見なくても良いです。為替市場、特にドル円が能動的に動くことはあまりなく、何かにつられて動いています。その時々によってテーマは違うんですけど、ここ最近は明らかに株です。
編集部 テーマというと、つまりは最近の流行ということですね。そういったものは、ニュースから読みとるのでしょうか。
雨夜 市況記事を毎日読んでいると、ワードの出現頻度でそのときのテーマが分かります。そういう意味でも、市況ニュースを毎日定点観測することは大事です。
結局無視できないトランプ氏の言動
編集部 毎日の市況チェックとは別に、為替が動いていない土日を使って、やっておくべきことはありますか?
雨夜 週末は、相場と関係ない国際情勢や米国政治のニュースを拾っておくと良いですね。相場というものは、米国で何かが発生し、それがいろいろな地域に伝播してできあがっていくものなので、結局米国のことが分からなければ相場分析はできません。
編集部 米国のニュースはやはり大事なんですね。
雨夜 そうですね。ただ、米国の情勢はトランプ大統領に変わってから、分かりにくくなりました。日経新聞を読んでいてもさっぱり分かりません(笑) トランプは何をしようとしているのか、本当にやる気があるのか、支持率が40%台だけど大丈夫なのか、弾劾されないのか、といったことが分からないです。
編集部 確かに、不明瞭な部分が多いですね。
雨夜 やっぱり、そういうのは現地のソースでしか分からないんですよ。英語で読めとはいいませんが、日本語に訳されているものは見ておかなければなりません。
編集部 米大統領がトランプに変わってからというもの、世界中が彼の言動に振り回されている印象を受けます。
雨夜 とはいえ、米国の大統領ですから、その影響力は図り知れません。
お金をかけず有効な情報収集
編集部 ところで、ニュースが苦手な人もいると思うのですが、そういう方へのアドバイスはありますか?
雨夜 それでしたらロイターの「マーケットアイ」を読んでみると良いかもしれません。市況担当者が銀行のディーラーに取材して書いているので内容も濃いですし、分かりやすいです。ニュースそのものではありませんが、どんなニュースがきっかけでどう動いたかを端的に知ることができます。そのあたりから興味を持ってもらうと良いでしょう。無料ですし、一日数回アップデートされていますので、チェックしてみてください。
編集部 勉強するのに、お金をかけなくても大丈夫ということですね。
雨夜 リアルタイムで起こっていることを知ろうとすると、どうしてもお金をかけて情報収集する必要がありますが、一刻を争うわけでもなければ無料で十分だと思います。
編集部 ちなみにツイッターで、リアルタイムに情報をチェックするのはありですか?
雨夜 ツイッターはフェイクニュースも結構多いので、あまりお勧めはしません。ただ、米国の指標やニュースが出たときにツイッター職人みたいな人がすぐコピペでアップしてくれる場合があるので、チラチラとは見ますよ。スピードが速く、更新回数も多いですからね。
編集部 雨夜さん自身もツイッターをやっていますよね?
雨夜 たまにしかツイートしてないですが、もし良かったら覗いてみてください。
第2回のまとめ
■ FX以外の商品でどれか絞ってチェックするなら、米国の株価指数のNYダウを。また、日経平均も重要
■ ここ最近、米ドルは株価につられて動くことが多い
■ 為替相場を読むためには、基軸通貨ドルの動向が何より重要。ただし、トランプ大統領になってから情報が判断しにくくなった
■ ニュース入門は、ロイターの「マーケットアイ」がお勧め。また、情報のスピードが速いTwitterも利用価値あり
※この記事は、FX攻略.com2018年6月号の記事を転載・再編集したものです
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