今週発表の米経済指標のうち、注目されていた1-3月期米実質GDP(確報値)は前期比年率+1.4%でした。予想は+1.2%でしたし、改定値の+1.2%からも上方修正されました。改善の要因は、個人消費と輸出が伸びた事です。
2017年1-3期 | +1.4% |
2016年10-12期 | +2.1% |
2016年7-9期 | +3.5% |
2016年4-6期 | +1.4% |
2016年1-3期 | +0.8% |
2015年10-12期 | +0.9% |
2015年7-9期 | +2.0% |
2015年4-6期 | +2.6% |
2015年1-3期 | +2.0% |
2014年10-12期 | +2.3% |
2014年7-9期 | +5.0% |
2014年4-6期 | +4.0% |
今回1-3月期米実質GDPは+1.4%と、2016年4-6期以来の弱いものでしたが、上記の過去の推移を見ればわかる通り、基本常に2.0%前後で成長して来ています。この安定した成長力は、やはり米国経済の力強さ・底硬さです。
しかも統計的な誤謬から、第1四半期は弱い数字が出やすいという傾向があり、2017年度も第2四半期以降は強含むのではないでしょうか。
今年は今後もFRBによる利上げが想定されていますが、穏やかな利上げとなるでしょうから、今後も米国経済は引続き順調にプラス成長を続けてゆくと想定します。
ちなみに、米GDPがマイアス成長になった年は、1980年以降で見て、1982年、1991年、そしてサブプライムローンとリーマン・ショックの2007・2008年の4か年だけです。
注目すべきポイントは、今回個人消費が1.1%増となり、改定値の0.6%から倍増した事です。米国GDPの2/3を占める個人消費の強い伸びは、米国経済が順調に拡大している事を示唆していると判断すべきでしょう。
ここで留意すべきポイントは、トランプ大統領は4%成長を掲げ、米政府は3%成長がより現実的な線としている事です。上記データが示す様に、またそれ以前の過去の推移を見ても、2000年以降米GDPは平均で2%の伸びなのです。昨年2016年は1.6%と5年ぶりの低成長でした。
つまり、トランプ大統領の掲げる、大型減税とインフラ投資の実現なしには3%~4%成長は難しく、なのにトランプ大統領は1月に就任してからすでに5か月が経つにもかかわらず、いまだにその目途が立っていない状況では、第2四半期が成長加速したとの市場の当初の期待は後退せざる負えません。実際に昨今発表された小売売上高、CPI、住宅指標等は強くありません。オバマケアの修正案さえいまだに成立させていないトランプ政策の、政策能力に今後も注目です。
ちなみにそれでも第2・四半期GDPを、アトランタ地区連銀は+2.9%と予測し、モルガン・スタンレーは従来の+3.0%予想から+3.2%に引き上げました。
そんな中、昨日29日は米国株式市場が大幅下落しています。NYダウは21296.81と前日比-157.80、ナスダック指数は6127.40と前日比-107.02。この米株の大幅安を受け、リスク・オフ的な動きが強まり、NY時間に入りドル円は昨日高値112.93から111.81までほぼ1円の幅で下げています。
米国株の大幅下落は、独DAX指数が12483.01と前日比-164.26、仏CAC指数が5180.65と前日比-72.25との、欧州株の大幅下落によるもので、この欧州株の大幅下落は、ECBとイングランド銀行(BOE)による金融緩和策縮小の観測が原因と見ます。
昨日も指摘しました通り、今後もECBのユーロや、英中銀のポンドも、各中央銀行が異例な金融緩和策を転換してゆく事は難しく、市場の「かんしゃく・くしゃみ」(乱高下)はまだまだ継続すると予想されます。
ECBや英中銀の総裁の発言を受けて混乱、相場は不安定に乱高下してゆくと想定します。
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