FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年3月4日号
先週のドル円相場は
先週のドル円相場は、111円台を踏み固め、一時112円台へ上昇。米10-12月期GDPが予想ほど悪くなかった(前回+3.4%、予想+2.2%、結果+2.6%、いずれも前年同期比)ことをきっかけに米国債利回りが上昇し、ドル買いに拍車がかかった。インド・パキスタンの緊張が高まり、ベトナムのハノイで行われていた米朝首脳会談は不調に終わったが、リスク回避の動きは限定的だった。先週の当コラムでは、米中貿易協議進展期待が高まり、日米の株価が回復する中、日米の金利差や金融政策格差を背景に111~112円台をうかがう展開を予想したが、おおむねそのような結果となった。
米国債利回りの上昇
米国財政問題や米中貿易協議をめぐる懸念が薄れ、景気に対する悲観的な見方は後退しつつある。米国10年債利回りは2.76%と前週末から約11ベーシス上昇し、年初来高値の2.80%を視野に入れた。チャートを見ると、安値から陽線が三本並ぶ、酒田五法でいうところの赤三兵の買いサインが出現。昨年11月のピーク3.25%からの弱気トレンドラインもブレイクした。
米国10年債利回り・日足 赤三兵の買いサインが出現 出所:Investing.com
利上げ確率がジワリ上昇
FF金利先物が織り込む今年12月の金利分布を見ると、年内「利下げ」の確率はゼロになり、逆に年内利上げ1回の確率は8.5%に上昇した。市場の金利観の天秤が金利先高観の方向に傾き始めたといえる。こういう状況ではドル円相場にも方向感が出やすくなってくる。ドル円は年初来高値を更新してきたが、今回の上昇モメンタムは金利観の変化に裏打ちされているため、信頼性が高いとみている。
利下げ見通しが払拭され利上げ見通しが復活 出所:CME FedWatch
米国雇用統計の読み筋
かかる状況の中、今週金曜日には米国2月の雇用統計が発表される。現時点での予想コンセンサスは、失業率が3.9%(前回4.0%)、非農業部門雇用者数(NFP)が+18.5万人(前回+30.4万人)、そして注目の平均時給が前年比+3.3%(前回+3.2%)とリセッション後の高値に並ぶ見通しだ。市場の金利観が上向いている局面だけに、強い数字が出ればダイレクトに金利上昇・ドル高に振れる可能性が高い。逆に弱い数字が出ても、政府機関閉鎖や大寒波の影響のせいにできるので、景気悲観論は高まらないだろう。
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上値のしこりは軽い
最後に、IMM通貨先物市場のポジションを見てみよう。ドル円が年末年始の急落以降持ち直してきているにもかかわらず、ドル買い・円売りのポジションは減少を続けていることがわかる。高値圏で掴んだドルロングのしこりが順調に解消されていることを意味しており、上値は軽いと考えてよい。今週も金利上昇・ドル高の流れが継続し、113円台をうかがう展開を予想する。
シカゴ筋のポジションとドル円相場 出所:CME、QUICK
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