「知識がないし、時間もないからトレードなんてできっこない」なんて思っている方はいませんか? 実はシステムトレード(自動売買)という新しいサービスが登場したことによって、これまでの常識では考えられないほど簡単に投資ができるようになっているんですよ。未経験の方もこの記事を読んで、ぜひ投資に興味を持っていただければ幸いです。
※この記事は、FX攻略.com2016年11月号の記事を再編集したものです
プロフィール
ゆきママ。普通の主婦で1児の母。2008年からFXをはじめ、失敗を繰り返しながらも着実に利益を上げて、合計1500万円以上稼いでいます。裁量トレード信奉でしたが、最近は子育ての忙しさからシストレ(自動売買)も積極的に取り組み始めました。ブログでは日々の相場状況や経済イベントなどについて解説している他、収支についてもまとめています。
ガッツリやります!シストレ連載開始
今月号からゆきママが話題のシステムトレード(シストレ)を基礎の基礎から発展まで、詳しく解説していくことになりました。長期連載予定ですので、よろしければ今後もお付き合いいただけると嬉しいです。
ちなみに、シストレは大別してユーザーが売買プログラムを選ぶ「選択型」と、ユーザーが注文内容を設定する「連続発注型」に分けられますが、まずはFX初心者の方でも取り組みやすい選択型から連載をスタートしていきます。
もちろん、選択型の次はステップアップして連続発注型シストレについて連載しますので、どうぞお楽しみに。
選択型シストレが投資の常識を覆す!
アベノミクスによって日本株が急上昇し、富裕層を中心に大きなリターンを得たことは最近の統計から明らかになっています。NISA口座という制度からも分かるように、いよいよ貯蓄から投資の時代へと動き始めました。
とはいえ、投資で安定したリターンを得るためには、相場に対する確かな見識とトレードを実行する時間的余裕や精神力が求められますし、時には資金力も必要です。FXはレバレッジをかけて少額資金から大きなリターンを期待しやすいという意味では投資の世界で革命をもたらし、多数の成功者を生み出しましたが、それなりの知識や技量が必要であることは、いうまでもありません。
しかしながら、一定の法則に従って自動でトレードを行う売買プログラムの搭載された「選択型シストレ」の登場によってこの常識が覆されています。投資のプロが作成し、そこからさらにFX会社が厳選した売買プログラムをユーザーは文字通り選ぶだけで良いのです。
これにより、相場観はおろか分析する手間や時間、プレッシャーのかかる取引判断などが必要なくなりましたから、今まで敷居が高いと感じて投資を諦めていた方も、ぜひこの機会に検討していただければと思います。
本当に選ぶだけ?FX初心者でも大丈夫です!
「選ぶだけ、初心者でもカンタン」なんて書かれていても、ちょっと不安に思う方がいるかもしれません。ですが、本当に選ぶだけですし、最短2~3クリックで運用を開始することが可能です。
例えば、インヴァスト証券で提供されている『Myシストレ24(図1)』では、右端にある黄色の十字ボタンをクリックして『ストラテジー稼働設定(図2)』というタブを表示させたら、取引額などを設定してもう一度黄色の十字ボタンをクリックするだけでOK!
選択型シストレに関しては、インヴァスト証券以外にも多くの会社が扱っており会社によって操作内容は異なります。ただし、基本的に非常にシンプルな操作で済みますので、初心者の方でも心配し過ぎることはないでしょう。
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特徴も一目で分かる!選択型シストレのメリット&デメリット
選択型シストレに全く興味がなかった方でも、ここまで読めばもっと知りたいといった気持ちが強くなってくることでしょう。そこで、ここではメリットとデメリットについてまとめて解説していきますので、特徴も含めてより理解を深めていただければと思います。
選択型シストレのメリット
メリット① 24時間自動取引でチャンスを逃さない
「EA(エンタープライズアーキテクチャ)」や「ストラテジー」と呼ばれる売買プログラムを選択するだけで、私たちが仕事をしているときや寝ている間でも、代わりになって24時間自動でトレードしてくれます。パソコンの前に張りついて相場を見る必要がなくなることはもちろん、売買プログラムが休むことなくマーケットを見ていますから、私たち以上に収益機会を得ることができます。
メリット② 心理的な負担を大きく減らす
投資は常にプレッシャーと戦わなければならないため、耐えきれず辞めてしまう方が少なくありません。他方で、選択型シストレは売買プログラムがエントリーから決済まで自動で行ってくれるため、欲望や恐怖といった心理的な負担をほとんど伴うことなく運用することが可能となっています。
メリット③ ルールに従いプロ並みの運用を実現
プロディーラーとアマチュアトレーダーの最大の違いは、ルールを守れるか否かとされています。プロは社内の規定に従わなければ即リストラという厳しい掟があるため、厳格な運用を行います。一方、アマチュアの個人投資家はこういった制約がないことから、つい甘くなりがちで調子にのって無理なトレードをして大損、決断に迷って大火傷してしまうことがままあります。
これら初心者にありがちな一発退場を避ける意味でも、一定のルールに従ってトレードを行うプログラムによる運用は有用です。また、繰り返しになりますが、そもそもプロが作った売買プログラムですから、プロのトレード手法をそのまま取り入れることをも実現しています。
選択型シストレのデメリット
デメリット① 定量化しにくいイベントリスクに弱い
売買プログラムのほとんどは、チャートパターンやテクニカル指標を分析して売買するのに最適なタイミングを探っていますから、いわゆるロジカルなテクニカル分析を中心にトレードしていることになります。これらは膨大な情報となることもありますが、いわゆる数字で評価することが簡単な情報であるため、得意分野といえるでしょう。
これとは反対に、定量化がしにくい情報、つまり数字で表すことが難しい出来事は、基本的に苦手分野となります。経済指標や要人発言などに基づいて発生する値動きへの対応はあまり期待できませんので、雇用統計や中央銀行による金融政策発表といった重要なイベントが予定されている場合には、運用を一時的に停止しておくなど事前の対策が必要になることもあります。
それから、突発的なテロ事件やクーデターに伴う値動きについては、もはやいうまでもありませんが、善後策を練りポジションを調整することが求められる場合もありますので、自動でトレードしてくれるとはいえ、日々のニュースに目を向けておきましょう。
デメリット② 取引におけるコストはやや高め
選択型シストレでは、システム利用のための手数料を無料としている会社がほとんどですが、手動で行う裁量取引のサービスと比べるとスプレッドが広めに設定されているため実質的な手数料(取引コスト)が発生しているのが実情です。
サービスを提供する会社や通貨ペアによって異なりますが、1万通貨あたりの取引コストは裁量取引が30~100円程度、選択型シストレは300~500円程度となっています。
BreakTime!いずれはリスクイベントにも対応?
突発的なイベントや材料相場が売買プログラムの弱点となっているとしましたが、人工知能は既にこの弱点を克服しているようです。実は、独自の学習機能を活用することによって人工知能が数値といったデータだけでなく、ニュースやSNSにおける言語情報も分析してトレードすることが行われているんですね。
今のところは開発費などから参入障壁が非常に高く、さらに儲かるほど情報が公開されにくくなるため、実現は遠い未来のように思えるかもしれませんが、数年後には好みの人工知能プログラムを選ぶだけで全てのイベントに対応してくれる、何てことになっているかもしれませんよ。
いくらで始める?スタート前の心構え
ここでは、スタート前に知っておくべきポイントや心構えについて具体的に解説。いくらで始めれば良いのかといったことを含めてまとめておきますので、一つずつ確認して運用のための準備を整えていきましょう。
ポイント① 証拠金はいくらで始めれば良いの?
この疑問は非常に多くの方がお持ちのようで、質問をいただくことが多々あります。ゆきママ的にはズバリ、最低で10万円から、できれば30万円というのがスタート資金としてふさわしいと考えています。
会社やサービスによっては4~5万円からとしているところもありますが、最低限の必要証拠金として表記しているパターンがほとんどです。含み損を抱えたり負けが続いて運用が難しくなったりする可能性を考慮すれば、これよりは多く用意すべきでしょう。
また、リスクを分散するためには一つの売買プログラムに頼りすぎず、複数を組み合わせたポートフォリオ運用が有効です。2~4種類を常時稼働させ、連敗といった最悪の事態を想定するのであれば、やはり最低でも10万円程度は用意しておきたいところです。
ポイント② できるだけ手動での決済は避ける
選択型シストレは完全自動トレードとなっているものの、実際には私たちの裁量によって決済することが可能です。上手なトレーダーは、自身の判断で利益確定や損切りを行うこともあります。
とはいえ、前述したリスクイベントが発生した場合はともかく、裁量トレードがうまくいかなかった方や投資初心者の方は、できる限り自分で判断して決済をすることは避けたいところでしょう。
売買プログラムの判断が必ずしも正しいわけではありませんが、人間が合理的な思考ではなく感情によって物事を判断していることが行動経済学という分野の研究で明らかとなっており、トレードで失敗する大きな要因とされています。
したがって、もっと儲けたいという欲望や、もう損したくないという恐怖を排除して取引できることが、売買プログラムによる取引の最大の長所となっていることを再度認識し、自分が判断するのを控えるということを肝に銘じておきましょう。
ポイント③ 自分の損失許容度を知っておこう
これは少し難しいかもしれませんが、自分がどの程度負けると運用を止めてしまうのかを事前に考えて、じっくりと検討しておきましょう。せっかく運用を開始しても、ポジションの含み損や決済後の損益に不安を感じ、あっさり止めてしまうのではまさに損をするために始めたようなものです。
そもそも売買プログラムが過去のチャート分析を基に設計されている性質上、少なくとも数週間、長ければ数か月以上というスパンでの運用を想定しているため、利益をあげるには時間が必要となります。
加えて、今後連載予定の売買プログラムの選び方において、損失許容度も重要なポイントとなってきますから、損を出すことにほとんど耐性がないタイプなのか、それとも粘り強く待てるタイプなのかを、ぜひ自分自身に問いかけていただければと思います。
まとめ 焦らずステップアップしましょう!
今回は選択型シストレの基礎とトレードする前にやっておきたいことを中心にまとめてみましたが、次回以降はいよいよ各社のサービスを見ていき、最終的には売買プログラムの選び方についても解説させていただく予定です。
非常に基礎的な部分から徐々に発展させ、投資をより身近に感じていただければと考えておりますので、今後ともゆきママのシストレ連載記事をよろしくお願いします。
※この記事は、FX攻略.com2016年11月号の記事を再編集したものです
「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!
取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |