先週の「米ドル/円」相場は、黒田日銀総裁が「実質実効為替相場は特定二国間の相場を占うものではない」など、前週の発言をトーンダウンしたことや、FOMC声明が景気や雇用の判断を上方修正したことから、一時124.45円まで回復。しかし、イエレンFRB議長がFOMC後の会見で、「利上げの条件はまだ満たされていない」「FOMCは今年のインフレはかなり低いと予想」など早期利上げに慎重な姿勢を示したことから、122円台半ばまで売り戻された。
図1は、FOMCメンバーが現時点で適切と考えるFF金利を点でプロットしたもの、いわゆるドット・チャートだ。17名中15名が2015年中の利上げ開始を予想しており、うち10名は2回以上の利上げが適切と見ているが、3月(図2)には4人が年末に1%を超えると予想していたことを考えれば、大幅な下方修正だ。今年も残り半年となり、メンバーの見通しがより現実的になったと見ることもできる。
金利市場の見方はより消極的だ。イエレン議長の会見を受けて、FF金利先物が織り込む9月利上げの確率は2割程度に後退し、12月利上げの織り込み度合いも「ほぼ確実」から7割程度まで低下した。年内利上げ開始の目がなくなったわけではないものの、早期利上げの期待が大きく後退したことは確かだ。10年債利回りも2.5%を超えられず、2.2%台まで低下している。必然的にドルの上昇エネルギーも鈍ってくる。
今週木曜日には、FRBがインフレ指標として重視するPCEコアデフレータ(5月)が発表される。予想は前回と同じ+1.2%(前年比)だが、FRBが危惧するように下振れするリスクは十分ある。FOMCは現在、「労働市場のさらなる改善を確認し、中期的にインフレ率が2%目標に向かって戻るとの合理的な確信がもてたときに利上げが適切となる」というガイダンスを掲げているが、少なくとも物価面からは利上げは時期尚早であることが実証されそうだ。今週はドル高は一服となり、当面のレンジの下限を探る展開を想定しておくのが賢明だろう。
図1 6月のドット・チャート 出所:FRB
図2 3月のドット・チャート 出所:FRB
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