FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2017年3月6日号
先週の米ドル/円相場は、トランプ大統領の議会演説を控えた神経質ムードの中一時111.69円と年初来安値に顔合わせ。しかし週後半は、トランプ演説を無難に通過した安心感と3月FOMCでの利上げ期待の高まりを背景にドルが買われ、一時114円台後半まで大幅に反発した。
3月利上げの確率は今や80%に
FRBはついに3月利上げの既成事実化に向けて大きく舵を切った。先週は多くのFRB当局者から3月利上げを正当化する発言が相次いだが、中でもFOMCのキーパーソンであるダドリーNY連銀総裁の「利上げの主張はより説得力あるものに」、イエレン議長と考えが近いとされるウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁の「3月利上げを真剣に検討する可能性」との発言が決め手となった。
そして金曜日に行われたイエレン議長の講演での発言「経済が予想通りなら3月利上げは適切」がとどめとなり、期待はほぼ確信に変わった。FF金利先物が織り込む3月利上げの確率は一週間前には30%程度であったが、今や80%まで高まっている。
FRBとしては、賃金の上昇やトランプノミクスに対する期待、そしてこのところの株高を目の当たりにして、市場の後手に回ること(いわゆるビハインド・ザ・カーブ)を恐れたのだろう。ここまで急いで市場心理を誘導したからには、来週のFOMCでの利上げはすでに既定路線と考えて良さそうだ。
今週金曜の米雇用統計の結果次第で、6月、9月の利上げ期待も
今週金曜日には米国2月の雇用統計が発表される。失業率は4.7%、非農業部門雇用者数は+18.5万人(前回は4.8%、+22.7万人)が現在の予想コンセンサスだ。すでに完全雇用状態が1年以上続いているため、結果がよほど大幅に下振れない限り、3月利上げの方針に変わりはないだろう。
また予想より強い結果となるようだと、3月だけでなく6月、9月の利上げ期待も引き上げられ、金利上昇・ドル高の流れが加速する可能性が高い。前回前年比+2.5%とやや振るわなかった平均時給が再び3%に接近するかどうかも注目される。
米ドル/円相場は今週いよいよ分水嶺に
テクニカルには、2月の戻り高値114.96円や心理的節目である115.00円を上抜けできるかどうかがポイント。買われ過ぎ・売られ過ぎを示すRSIは50%近辺にあり、ポジションはほぼ中立だ。一目均衡表を見ると、先行スパンが急激に薄くなり、今週後半には114.50円近辺で「ねじれ」が発生する。
果たしてこのまま雲の上に浮上し、買い時代に突入するのか、それとも雲の上限を抜け切れず、売り時代に突入するのか。米ドル/円相場は今週いよいよ分水嶺に差し掛かる。強気スタンスを維持しつつも、半身の構えで臨むのが良さそうだ。
ドル円・日足一目均衡表 雲のねじれに注目 出所:NetDania
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