FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2017年12月11日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は、中東情勢の緊迫を懸念したリスク回避の動きで一時112円台割れを試す場面があったものの、米国の税制改革に対する期待感や暫定予算の可決を背景にドル買いが次第に優勢となり、一時11月14日以来の高値となる113.59円まで上昇した。前回の当コラムでは、休暇前のポジション整理は一巡し、ドルの下値は固まってきた可能性が高いと述べたが、おおむねそのような展開となった。
火・水曜日に開催される今年最後のFOMCだが
金曜日に発表された米11月の雇用統計では、失業率は4.1%と17年ぶりの低水準を維持し、非農業部門雇用者数(NFP)は+22.8万人と予想の+19.5万人を上回ったが、平均時給が前年比+2.5%と予想の+2.7%を下回ったことからさらなるドル買いを呼び込むには至らなかった。米国の労働市場は、完全雇用が続いているにもかかわらず賃金が伸び悩むアンバランスな状況にある。
そんな中、今週火・水曜日には今年最後のFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催される。市場はすでに0.25%の利上げ(FF金利誘導水準1.25-1.50%)を完全に織り込んでおり、大方の予想通りの利上げであれば、相場に影響はほとんどないだろう。
また声明の文言も大幅な変更はなさそうだ。前回11月の声明では、ハリケーンの被害による経済への影響は一時的で、経済活動が緩やかなペースで拡大し、労働市場の状況はさらにいくらか力強さを増すとの楽観的な予測が記された。9月以降も経済は好調を維持しており、今回もこうした見解と「FF金利の緩やかな引き上げを正当化する」というフォワードガイダンスは維持されるだろう。インフレについても、「現在は目標の2%を下回っているが、中期的には2%近辺で安定する」との見通しが据え置かれる公算が大きい。
メンバーの金利予想(ドットプロットチャート)に注目
注目すべきはメンバーの金利予想(ドットプロットチャート)である。前回9月のドットプロットチャートでは、来年末のFF金利は2.00-2.25%がドット6個を集め最頻値となった。今週のFOMCでの利上げは既定とすると、来年3回の利上げに相当する。一方FF金利先物市場では、2018年12月限月が1.80~1.85%近辺(利上げ2回)で取引されているから、当局と市場の見方には依然として利上げ1回分の「温度差」(市場のほうが利上げに懐疑的)があることになる。もしFRBがこの市場の金利観に働きかけたいなら、ドットの分布に変化が現れるはずだ。
出所:FRB
もし最頻値が前回の2.00-2.25%から上方にシフトするか、ドットが6個から大幅に増加すれば、市場に対する重要なシグナルと受け止められ、ドルの一段の上昇を促すだろう。逆に最頻値が下方にシフトするか、ドットが6個より減少すれば、利上げ意欲の後退と受け止められ、ドルの急反落を招くだろう。筆者は前者の可能性が高いと考えており、今週もドル強気の見方を継続する。
「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!
取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
---|---|
約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |