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米国金利上昇は本物か?[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年4月23日号

先週のドル円相場

先週のドル円相場は、日米首脳会談が無難に終わったことや、米国債利回りが上昇に転じたことを受けて、ドル買い・円売りが優勢となり、金曜日には107.86円まで上昇した。

日米首脳会談では、米国をTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に復帰させることはできず、通商問題での隔たりを埋められなかったが、トランプ大統領から保護主義的な圧力はなく、厳しい言葉の応酬を警戒していた向きにとっては肩透かしとなった。またシリア問題に関しては新たな進展がなく、市場の関心の圏外となった。 

政治は経済より予想が難しい。楽観していると青天の霹靂に打たれたり、警戒していると今回のように杞憂に終わったりする。今週も朝鮮半島で南北首脳会談が行われ、その先には米朝首脳会談が控えているが、相場の材料として取り上げるには時期尚早だろう。国内でもいくつかの政治スキャンダルで安倍政権が揺れているが、これも展開が予想しづらく、是々非々で対応するしかない。

市場の関心は米国金利動向へ

そこで市場の関心は、当面一番わかりやすい米国金利動向に向かうことになる。米国ではこのところ好調な景気指標を受けて、短期金利の上昇傾向が顕著となっている。FF金利先物は6月利上げをほぼ100%織り込み、年内3回利上げ(2.25-2.50%)の期待が急速に高まっている。このように市場の金利観が大きく動くときには、ドル円相場にも新たな風が吹くことが多い。


年内あと3回利上げの確率が上昇している 出所:CME FedWatch

米国2年債利回りは2.5%に迫っており、2008年9月以来ほぼ10年ぶりの水準だ。10年債利回りは先週それ以上に上昇し、2.96%台と2014年1月以来の高水準となった。イールドカーブのフラットニング化(長短金利差が縮小すること)が止まり、逆にスティープニング化(長短金利差が拡大)し始めたことが背景にある。

通常フラットニングは、景気が鈍化し利上げ期待が後退するときに起こる。スティープニングはその反対で、景気が拡大し金利先高観が強まるときに起こる。下の10年債利回りの日足チャートを見ると、陽線を3本並べ上昇トレンドに入ったようにも見える。もしこの金利上昇とスティープニング化が本物なら、ドル円相場も低迷を脱し、108円を突破して上昇局面に入っていく可能性が出てくるだろう。

筆者は年初来ドル円弱気のスタンスを堅持してきたが、上記のように金利観が重要な転換期に差し掛かった可能性があるため、今週はいったん中立スタンスに戻し、展開を見極めることとする。


米国2年債利回り 出所:Investing.com


米国10年債利回り 出所:Investing.com

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