FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年10月15日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は、株安を受けたリスク回避型の円買いが支配的となり、113円台後半から111.83円まで下落した。NYダウは水曜日に831ドル安、木曜日に545ドル安となり、週の下げ幅も1100ドルを超えた。イタリアの財政懸念という新規材料もあったが、投資家心理を冷え込ませたのは何といっても急激な米国債利回りの上昇だった。前回の当コラムでは、「米国金利上昇と株高は共存できる」として、ドル強気スタンス継続を唱えたが、残念ながらそう甘くはなかった。
為替市場は円の独歩高となるか?
先週の株価急落を受けて、市場では早くも強気相場終焉との見方も浮上してきた。果たして株式市場は弱気局面に突入し、為替市場では円の独歩高となっていくのであろうか。
筆者はそうは思わない。米国景気は絶好調で、インフレリスクもなく、経済は非常にバランスのとれた状態にある。FRBの利上げペースは今後もごく緩やかとなる公算が大きく、その着地点は中立金利とされる3%前後とみられている。米国10年債利回りは、先週の株安を受けて上昇一服となり、3.2%程度だ。いずれも株価上昇トレンドを覆すほどの高金利とは言い難く、今回の株価下落は長期的な上昇の中での水準訂正と考えるのが妥当だ。
そもそも、景気が強ければ金利が上昇するのは当たり前で、株価が金利上昇に一時的に折り合いがつけられなくなって下落するのは、いわば成長期の子供が脚などの痛みを訴える「成長痛」のようなものだ。子供も株式市場も、やがてその痛みを乗り越えて成長していく。
VIXやNYダウの動向に注視
NYダウのチャートを振り返ると、今年2月にも同じような急落があった。米国債利回りの上昇をきっかけに株価が下落し、それによって恐怖指数VIXが急上昇し、アルゴリズムによる自動取引がフラッシュクラッシュを起こした、いわゆるVIXショックだ。NYダウは26000ドル台から一時23100ドル付近まで下落した。
NYダウ 出所:NetDania
今回の値動きは2月の急落とそっくりだ。しかし、下のチャートを見るとわかるが、VIXの上昇は2月のショック時と比べてはるかにおとなしい。2月は瞬間高値が50を超えていたのに対して、今回は28程度であり、それも翌日には21程度まで低下している。「成長痛」による下落であれば一時的であり、短期間で収束することを、市場も学習したのであろう。
今後、上昇した金利に市場の眼が慣れるとともに、VIXが平常モードに戻っていく展開をメインシナリオとして想定すれば、NYダウもドル円も緩やかに底を入れていくと考えるのが自然だ。ドル円のローソク足チャートを見ると、二日続けて寄り引けほぼ同値の寄せ線が出現しており、大底を予感させる形となっている。VIXやNYダウの動向を見ながら、打診的な買いを入れてみる価値はありそうだ。
ドル円日足 出所:NetDania
VIX指数 出所:Investing.com
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