FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年4月22日号
先週のドル円相場は
先週のドル円相場は、イースター休暇を前に動意が乏しくなり、112円をはさんでわずか40銭ほどの値幅(111.77円~112.17円)での小動きにとどまった。ワシントンで日米物品貿易協定(TAG)交渉の閣僚級会合が開かれ、通貨安誘導を制限する為替条項の扱いが注目されたが、今回このテーマは財務大臣の協議に任せることで合意がなされたため、材料とはならなかった。
記録的な低ボラティリティ
週間の値幅の今世紀最小記録は2012年1月第2週の32銭だそうだが、先週はそれに次ぐ狭いレンジとなった。また今月ここまでの値幅は1.39円だが、これも2011年12月の1.34円に次ぐもので、今のところプラザ合意後で2番目の小動きである。ドル円の予想変動率(インプライド・ボラティリティ)は1週間で4%台前半、1か月で4%台半ばと記録的な低水準となっている。
ドル円ボラティリティ・インデックスは過去最低レベル 出所:CBOE
自動売買の発達
ここまで動かなくなった原因は何かといえば、おそらくコンピュータによる自動売買の発達が挙げられるであろう。数ピップスごと、場合によってはゼロコンマ数ピップごとに自動的に買い下がり・売り上がりを行う逆張りプログラムだ。ヘッジファンドやCTAだけではなく、個人相手のFX業者でもこうした発注機能を提供しているところがあり、参加者のすそ野は広い。レンジ相場において成果が上がる手法であるため、動かないマーケットでは逆張りのオーダーが分厚くなってますます動かなくなるというわけだ。
オプションの売り
レンジ相場と低ボラティリティが続くと、今度はマーケットが動かないことを予想して利益を得ようという動きが現れる。それはオプションの売りである。例えば、1か月後に現在の水準と同じ112円でドルを売る権利と112円でドルを買う権利を同時に売却する(ストラドルの売り)とする。1か月後もドル円の水準が112円のままなら、これらのオプションは無価値になるため、オプションを売却して得たプレミアムはすべて利益となる。オプションの売りが人気となると、インプライド・ボラティリティは低下が加速し、マーケットはいよいよ膠着する。現在はすでにこの段階に入っていると思われる。
\GogoJungleで売れ筋投資商品を探そう!/
今週末から10連休
しかし、マーケットというものは永久に均衡するということはありえず、オーダーがどれだけ分厚くても動く時が来れば動く。そして逆張り自動売買とオプションの売りが極限に達した状態になると、マーケットが少し動いただけで巨大な損失が発生することになる。逆張りプログラムが売買を停止し、オプションの売り手が損失回避に動くとき、一瞬で流動性が枯渇する…そう、1月のようなフラッシュクラッシュが起こるのである。ボラティリティの極端な低下の後でしばしば急変動が起こるのはこうした背景がある。
おりしも今週末から日本はゴールデンウィークに突入し、東京市場は未曽有の10連休となる。フラッシュクラッシュに備えよとまでは言わないが、ボラティリティは異様な低レベルにあり、そろそろ急変動が起こってもおかしくない。狭いレンジを想定した逆張り戦略はほどほどにしておくのが賢明だろう。
「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!
取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
---|---|
約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |