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105円は買い妙味あるか?[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年8月12日号

先週のドル円相場

先週のドル円相場は、ドル安・円高の流れが強まった。米中貿易摩擦が強まる中、人民元相場が1ドル=7元を突破し、約11年ぶりの元安水準になると、米財務省は直ちに中国を為替操作国に認定。ドル円はリスク回避の動きとなり、一時105.27円まで下落した。

株式市場は反発

一方、市場のリスク選好度を規定する米国株式市場では、NYダウが一時25000ドル割れ寸前まで売り込まれたものの、そこからV字型に切り返し、26287ドルで終了した。米中間の激しい応酬や不規則なトランプ砲が出るたびに狼狽売りは出るものの、株式市場は基本的に楽観的であり、米中貿易戦争はノイズと考えている。この展開は昨年末から今年1月にかけてと、今年5月から6月にかけての急落・急反発の動きとよく似ている。

NYダウ日足 米中貿易戦争はノイズ? 出所:NetDania

大幅利下げ観測

もう一つのドル安材料は米国の大幅利下げ観測だが、FF金利先物が織り込む9月の利下げ確率を見ると、25bpが85%に対して、50bpは15%しかない。この割合は1か月前からさほど変わっておらず、市場の金利観が今まさに大きく動いているというわけではない。今年9月に25bp、12月に再度25bp利下げというのがメインシナリオであり、そこまでは市場も織り込んでいる。

FF金利先物が織り込む9月の利下げ期待の推移 出所:CME

105円割れは売り込みにくい

2017年以降、ドル円が105円を割り込んだのは2回だけで、いずれもごく短期間で反発している。しかも今年1月の105円割れはフラッシュクラッシュ時のもので、ほんの一瞬の出来事であった。105円以下の滞空時間は短く、投機筋もここからドル円をさらに売り込むことには慎重になるはずだ。

ドル円週足 出所:NetDania

シカゴ通貨先物の取り組みを見る限り、現在投機筋は円ショートを巻き戻し、ポジションをどちらにも傾けていない中立の状態だ。これまでの流れの延長線上で考えるならば、ドル円は割安圏に差し掛かったと考えていいのではないか。逆に言うと、ここからさらにドル円が下落していくためには、それなりの理由、つまり積極的にドルを売って円を買い進めるべき材料が必要となる。筆者には、この安値からスワップコストを払ってまでドル円をショートしていくべき理由は思いつかない。

ドル円とシカゴ筋のポジション https://www.quick.co.jp/page/fx_position.html

切りのいい105円ちょうどにはオプションのトリガーなどが山積しているだろうし、ここまで来たら105円割れ、年初の安値104円台を試そうという動きも出てくるだろう。しかし上記の考察が正しければ、そこは売られ過ぎの「陰の極」で、ドルロングを仕込む絶好の機会となる可能性がある。米中貿易摩擦や米国の利下げ観測といった特別目新しくない材料で売られるのであればなおさらのことだ。今年の安値となるかもしれない104円台、もしあれば打診的な買いを検討する価値はある。

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