FX力を鍛える有名人コラム

私の歴史的ショック経験談[不動修太郎]

私の歴史的ショック経験談[不動修太郎]

経済動向を振り返ると、過去にはリーマンショックやスイスフランショックなど、さまざまな歴史的ショックが起きてきました。世界経済に影響を与える大事件は今後も発生する可能性があるだけに、そういった金融危機とどう向き合っていけば良いのか気になるところです。国際エコノミストの不動修太郎さんにアドバイスしてもらいます。

リーマンショックとは

2007年からの世界同時株安、金融危機と翌年のリーマンショックは、歴史的ショックとして知られています。個人投資家の視点で、そのショックの前後を振り返り、今後も起きる可能性がある歴史的な金融不安への対応を考えてみましょう。

まずは2006年以降のドル円チャート①をご覧ください。2007年に米国のサブプライムローンと呼ばれた金利の高い不動産ローンの貸し倒れが増加して不動産価格が急落しました。その影響で、多くの金融機関の業績悪化、倒産が伝えられて金融危機となり、為替が急激に円高に動きました。

リーマンショック ドル円2006年5月〜2012年9月

チャート①から分かるように、一度は持ち直して円安に動きましたが、皆さまよくご存じの通り、翌2008年の9月には米国大手投資銀行リーマン・ブラザーズが破綻したのをきっかけとして急激な円高となり、株安が進行したのです。

リーマンショック前はドル買いすれば利益に

チャート①の左側、金融危機が始まる前の好景気のころの為替は狭い値幅でゆるやかに円安ドル高に向かっていました。その時期を詳しく見るために週足で描いたのが、チャート②です。このようなおだやかな相場では、円売りドル買いのポジションを持っていれば、ほぼ確実に利益が得られました。相場は平均的に円安に向かっており、ボラティリティ(レートの変動幅)が小さかったです。

ドル円 2006年5月〜2007年6月(週足)

この当時はドルを含め外貨の金利が高かったので、スワップを得るために外貨買い、円売りをしていた個人投資家の比率が高かったように思います。当時は相場の方向に合わせてドルを買い続ければ、チャートの値動きから相場を正確に予想しなくても良く、値ごろ感で売買しても利益が上がりますし、損切りを入れなくても大きな損失にはつながりませんでした。

長期的にドルが上がり続ける相場ですから、ドルを買った時期が悪く、少しドルが下がって含み損を抱えてしまったとしても、その後にドルをさらに買い足し、つまりナンピン買いすれば良かったのです。そうすることでトータルの利益を大きくすることができました。

今にして思えば、私はこのような相場で利益を上げ続けていたので、FXで儲けるのが当然と思い込んでしまい、相場についての情報収集と勉強を怠っていました。

いかなる状況でも損切り設定は必須

2007年からの金融危機では、欧米の金融機関が大きな損失を出したのに対して、日本の金融機関は海外への投資の割合が小さく、損失は少なかったといわれていました。そのため消去法的に比較的安全だと思われる円が買われたようです。最近でも米国大統領選挙や、英国の欧州連合(EU)離脱に関する国民投票の結果が出た直後のように金融市場に不安が走ると、決まって日本円が買われましたね。

このような荒れ相場では、好景気の時期のようにテクニカルに頼らず値ごろ感で売買する、損切りを入れない、含み損を抱えてからナンピンをするという手法は全て通用しなくなりました。つまり、値動きが大きい相場ではテクニカルをしっかり見て、大きな損失を防ぐために損切りを入れることが大切です。実際、サブプライムローン問題が浮上する前と同じく外貨買い・円売りの手法で投資をしていた人たちのほとんどが損失を出してしまいました。

チャート①の金融危機以降は長期的に見るとずっと円高が続いていますよね。そのように為替はある方向に動きだすと、数年にわたって同じ方向に動くことがあります。ですから予想と逆に相場が動いてしまったら、相場の反転を期待せず、含み損が大きくならないうちに必ず損切りをしましょう。

FXで勝ち続けるには

さて、相場で損失を出してしまったら、なぜ予想を外したのかを調べてください。予想できない突発的なニュースが出て為替が急に動いたのであれば仕方ありませんが、負けた理由が分からなければ、また同じパターンで損をする可能性が高いといわざるを得ません。そして相場に対する思い込みを持たず、長期の移動平均線をよく見て、大きな相場の流れに乗って取引することが大切です。

「100年に一度の金融危機」とまでいわれたリーマンショックのような歴史的な相場の激変はめったに起きないでしょうが、今後も金融危機によって相場に大きな変動が起きる可能性はあります。もしそうなれば、今までの手法が通じなくなり、相場環境ががらりと変わるケースもあるでしょう。そのような相場の激変に備えて過去の相場をしっかり調べ、長い時間をかけてテクニカルなどの相場予想の勉強を続ける努力が大切です。

※この記事は、FX攻略.com2017年9月号の記事を転載・再編集したものです。この記事に記載されている情報は原稿執筆時のものであり、現在のものとは異なる場合がありますのでご注意ください。

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