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ドル円が昨年高値顔合わせ!ひとまずもみ合いに移行か[雨夜恒一郎]

FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年2月24日号

先週のドル円相場

109円台後半でのもみ合いでスタートしたドル円は週央にかけて急伸し、110円台、111円台を一気に通過して一時112.23円と昨年4月以来の高値をつけた。新型コロナウィルスの感染拡大ペースが減速し始めたことや、中国政府の景気対策への期待感が高まったことが背景だ。

110円以上は重いとの大方の予想を覆して大きく上昇したドル円だが、さて今週の相場はどうなるであろうか。

新型ウィルスに対しては楽観

21日時点での中国国内の感染者数は7万5千人あまり、死者は2236人となった。しかし感染の爆発的拡大はピークを付けた可能性が高い。下の図は回復した人や死者を除いた「現存の患者数」の推移だが、湖北省以外では今月10日ごろをピークに患者が減り始め、患者の大半を占める湖北省でも先週ピークアウトした可能性を示している。

出典:2月22日付日本経済新聞

事態が深刻であることに変わりはないが、これ以上悪くならないなら、市場の関心は「終息後」に向かい始める。中国上海総合指数は先週3000ポイント台に乗せ、典型的なV字型を達成した。いわば「グラウンド・ゼロ」である中国市場がこれだけ上昇しているのだから、株式市場はすでに不安のピークを乗り越えたと言ってよい。リスクオフからリスクオンへという流れを重視するなら、今週も円安でドル円は堅調地合いが続くと見るべきだろう。

上海株はV字型の回復 出所:NetDania

対照的な金利市場

一方で悲観的な市場参加者もいる。先行き不安が買い材料となる米国債市場の参加者だ。先週金曜日、米国10年債利回りは一時1.43%と昨年9月以来の水準へ低下。30年債利回りは一時1.88%と過去最低を更新した。FF金利先物市場では利下げ期待が一気に高まり、年内2回利下げがメインシナリオになりつつある。米国利下げ観測を重視するならドルは売りとの見方もできる。

FF金利先物が織り込む12月の金利分布 出所:CME

有事に強いとされる金相場も、先週は1650ドル近辺まで上昇し、7年ぶりの高値を付けた。金の価値はドルの価値の裏返しでもあるから、金市場の参加者はドルの先行きに不安を感じていることになる。

今週はもみ合いか

つまり、市場全体でみると現在は楽観と悲観が混在する状況だということだ。先週はドル買いが圧倒したが、昨年高値の112.40円近辺に顔合わせしたこともあり、今週は新規の買いが利食い売りとぶつかってもみ合いとなるのではないか。

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いずれにせよ円買いはない

ただし、ここに来て一つはっきりし始めたことがある。それは「円はもはや安全通貨ではない」ということだ。先日発表された日本の10-12月期GDPは大幅なマイナスとなり、消費税増税とコロナウィルスの影響でリセッション懸念も高まってきた。日本国内の新型コロナウィルス感染者数も728人に上り、本当にオリンピックを開催できるのか不安の声も上がっている。日本の財政状況は最悪で、政策金利はすでにマイナス。もし景気後退に陥ったとしても、財政出動や利下げの余地は残っていない。頼みの綱の貿易黒字も今や過去の話だ。国内市場に限界を感じた本邦機関投資家による大規模な外債投資のうわさや、大型のM&A案件に絡んだドル買いの観測もある。

ドルの先行きに対する見方は分かれるが、円がドル以上に強くなるというシナリオは描きづらい。極端に言えば、「ドル高・円安」か「ドル安・円安」のどちらかしかないならば、戦略は円ショート一択ということになる。今週もドル円はもみ合いの中での押し目買いスタンスで臨みたい。

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