FXを始めてみたいものの、基本的なルールがわからない初心者のみなさんにぜひ読んでいただきたい記事です。FX攻略.comの本誌連載や会場セミナーでもおなじみ、外為オンラインの佐藤正和氏に、FXの基礎の基礎を解説していただきました。
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FXの損益は「円安/円高」ではなく、通貨ペアのレート上昇/下落で考える
新年度に入ったこともあり、今回からは、初心者向けにFXの仕組みや儲け方をイチから解説していきたいと思います。FXというと「難しい」「わからない」「怖い」といったイメージをおもちの方も多いでしょう。実際、独特の専門用語や横文字もあり、FXには越えなければいけない「壁」があるのも事実です。
ただ、モノゴトは難しく考えないほうがうまくいくことが多いものです。FXを始める全投資家共通の思いはただひとつ、「FXでお金儲けをしたい!」だと思います。そこで、お金儲けという最終目的に直結する、必要最低限の知識だけをQ&A形式でまずは解説していきましょう。
Q.FXは円安と円高、どちらになると儲かるの?
ニュースなどで「本日の外国為替市場では1ドル120円まで円安が進み…」といった報道が流されるせいか、一般の方々にもっともなじみのある為替用語は、「円安/円高」だと思われます。
FXで日本円を売って外貨を買う場合、「円安になると儲かり、円高になると損をする」のがQに対する答えです。しかし、「安くなると儲かり、高くなると損する」のは一般的な感覚にそぐいません。
たとえば、1米ドル100円だった為替レートが1ドル120円になった場合、1ドルと両替するのに20円も余計に日本円が必要になります。つまり、その分、米国ドルに対して日本円の価値が下がったことになるので「円安」となるのです。
しかし、ドルのほうに注目すると、100円から120円に値上がりしています。日常で「モノを買う」のと違い、FXは「お金とお金の交換」です。1ドル100円が120円になるときは、ドル高と円安が表裏一体で同時進行しています。下手に「円安/円高」という言葉だけに気をとられると、「安くなるのに儲かるの?」といった混乱が生じます。「円安/円高」という言葉はFX取引を「難しい」と感じる元凶になっているように感じます。
Q.「USD/JPY買」「EUR/JPY売」の意味って何?
図1 FXの取引画面と通貨ペア
FXの取引画面には「為替レート」「口座状況」「ポジション状況」の3つの情報が表示されています。
■口座状況
自分が口座に入れたお金の状況がわかる。「口座資産」は元金、「評価損益」は取引による利益/損失の金額、「預り評価残高」はそれによって自分のお金が今、いくらになっているかを示す。「取引証拠金」は取引を維持するのに必要な証拠金の額。
■レート情報
為替レートが今いくらなのかを通貨ごとに表示。△や▼の表示で今上昇中か下落中かもわかる。レートを見て、買いか売りか、いくらで取引するかを判断する。
■ポジション状況
自分が保有している為替取引の状況。いくらで取引して、損益がいくらかがわかる。下段にはまだ約定していない注文が示される。
FXの投資対象となる「通貨ペア」は3つの英文字×2で表示
「円安か円高か」の代わりに、FXでは投資対象の通貨を独特な方法で表示します。それが「USD/JPY」や「EUR/JPY」といった記号の組み合わせです。
図1は外為オンラインの「取引画面」です。各画面の意味を図のなかで解説しました。ただ、初心者の方には「為替レート情報」に表示された英文字が何を示しているか、ちんぷんかんぷんでしょう。 先ほども述べたように、為替取引というのは「ある通貨を別の通貨に両替する」ことですので、必ず2つの通貨が絡んできます。それを順番に「通貨A/通貨B」と並べたのが図に示した「通貨ペア」と呼ばれるものです。
一般の方々にもおなじみの為替取引といえば、「ハワイで日本円を米ドルに両替する(①)」や「成田に帰ったあと米ドルを日本円に両替(換金)する(②)」といったものです。しかし、これでは、レートをどちらの通貨建てで表示するのか、また、どちらの通貨に両替するか判別しにくくなります。そこでFXでは、「USD/JPY」という通貨ペアの「買」と「売」で、為替取引を表現する決まりになっています。
「USD/JPY買」は①の「円をドルに両替すること」、「USD/JPY売」は②の「ドルを円に両替すること」を意味します。この決まりと通貨ペアの英文字表示は、取引を始めるにあたって、覚えるしかありません。その際、表示される為替レートは、「通貨Bから見た通貨Aの価格」になります。「USD/JPY120」という表示は「1ドルが120円」であることを意味します。
そして、一番肝心なのは、「A/B買」では、表示された為替レートが上昇すれば儲かる、ということです。たとえば「USD/JPY=120(1ドル120円)」のときに「買」の取引をした人は、レートが「121」「122」…と上昇していけば儲かります。
逆に「A/B売」の取引では、表示された為替レートが下がると儲かり、上がると損をします。「円安/円高」と違い、「レートが上昇すれば買いで儲かる、下落すれば売りで儲かる」と方向性が一致するので、よりシンプルに取引できるのです。
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最重要用語は「成行・指値注文」「1万通貨」。「レバレッジ」は考えなくていい?
Q.「スプレッド」って何?
図2 為替レートの表示とスプレッド
図2は外為オンラインの為替レートを「ボックス表示」したものです。ひとつの通貨ペアに対して、「USD/JPY買119・60」「売119・59」と、2つのレートが表示されています。
日本円を売って米ドルを買いたいときは、「USD/JPY買」に表示されたレート(図のA)で買うことになります。逆に、米ドルを売って日本円に戻したいときは、「USD/JPY売」のレート(図のB)で売れます。表示レートをよく見ると、「買」レートが「売」レートより必ず高くなっています。
この差を「スプレッド」といいます。このスプレッドの分、投資家は同じ時間の同じ通貨ペアでも「高く買わされ、安く売らされる」ことになり、その差額がFX取引会社の収益になるのです。
とはいうものの、外為オンラインならスプレッドは「米ドル/円」で原則1銭固定、「豪ドル/円」でも通常3銭です。大手メガバンクの窓口で外貨預金する場合、米ドル預金だと往復1円、豪ドルだと往復2円も為替手数料がとられることを考えると、100分の1程度の圧倒的な安さで外貨取引できるのが、FXの魅力なのです。
Q.「成行・指値・逆指値」って何?
図3 取引画面と注文の仕組み
取引したい通貨が決まったら、「新規注文」画面(図3)で発注します。もっともポピュラーな注文方法は2つ。ひとつは、「為替レートがいくらでも取引する」という成行(なりゆき)注文。もうひとつは、「為替レートがいくらになったら買う/売る」とレートを指定して注文する「指値注文」です。
成行注文の場合は、すぐに注文が成立しますが(「約定(やくじょう)」といいます)、指値注文は指定したレートに到達しない限り、約定しません。もうひとつ覚えておきたいのが、「逆指値(ぎゃくさしね)」注文です。これは通常の指値注文の「いくらまで下がったら買う、いくらまで上がったら売る」とは逆で、「いくらまで上がったら買う、下がったら売る」というもの。日常感覚では“考えづらい”注文ですが、主に、取引が失敗に終わって損失確定をする際に使います。
ちなみに、外為オンラインでは相場状況に応じて、為替レートの変動幅を決め、自動注文を繰り返す「iサイクル注文」などユニークな注文方法もあるので、少し慣れたらチャレンジしてみましょう。
Q.「1万通貨」って何?
取引のためには、その通貨ペアをどれだけの数量買うのか、指定しないといけません。その単位が「1万通貨」や「1000通貨」です。「米ドル/円」の場合、為替レートは現状、120円近辺なので、1万通貨(=1万ドル)だと、取引総額は約120万円になります。ユーロなら約130万円、豪ドルなら約95万円が1万通貨の総額です。
自分の取引総額がいったいどれぐらいになるのかは、初心者の方でも必ず明確に意識すべきです。1万通貨だけでなく、外為オンラインの「miniコース」なら、1000通貨単位の取引もできます。1000通貨なら取引総額は「米ドル/円」で約12万円、「ユーロ/円」で約13万円、値の張る「英ポンド/円」でも約18万円なので、10万円程度の少額資金でFX投資する方は、1000通貨単位の取引が無難です。
Q.「レバレッジ」って何?
FXが非常にユニークなのは、「レバレッジ」と呼ばれる「てこの原理」を使って、自分が実際に入金したお金以上の取引ができることです。
たとえば、「米ドル/円」を1万通貨買うには約120万円必要ですが、実際には50万円の自己資金しかなくても、「米ドル/円」を1万通貨以上、買うことができます。これは、FXのレバレッジが自己資金の25倍まで、と決められているからで、50万円なら最大1250万円の取引ができるのです。
ただし、最大レバレッジ25倍ギリギリの取引は、どんな上級者にも決しておすすめできません。通常はレバレッジ2〜3倍、最大でも5倍前後の取引で抑えるべきです。レバレッジ5倍だと元手20万円で100万円の取引ができることになりますが、この場合、為替レートが20%予想と反対の動きをすると理論上、元本はすべてなくなってしまいます。実際には、それ以前にFX会社によって取引を強制決済されます。
もしFXを長く続けたいなら、レバレッジで考えるより、自分の取引する「通貨ペア×取引数量」で計算される取引総額が元手の何倍かを常に意識して、3〜5倍以上にならないように心がけるのが、自然なリスク管理法です。「レバレッジがまだ20倍だから大丈夫」といった方法は計算も複雑ですし、リスクも高いのでやめましょう。
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スワップポイントを稼ぎながらチャート分析で値上がり益を狙うのが基本
Q.「スワップポイント」とは?
図4 FXのスワップポイントと外貨預金の金利
FXというと、「外貨預金のような預金金利はつかない」といったイメージもありますが、それは真っ赤なウソ。メガバンクの外貨定期預金の金利に比べてもはるかに高い“利息”を得ることができます。FXにおける金利収入は「スワップポイント」と呼ばれ、定期預金のように満期まで保有する必要もなく、毎日もらえます。
図4に、外為オンラインにおける最近のスワップポイントと外貨預金の比較図を示しましたが、FXのスワップポイントは「豪ドル/円」なら1万通貨保有で1日45円、「NZドル/円」なら75円にもなり、利回り換算しても圧倒的にFXのほうが有利です。
FX取引のもっとも一般的なサクセスストーリーは、こうした金利の高い外貨を長期保有して、毎日、高額のスワップポイントをもらいながら、しかも、多額の値上がり益で潤っている状態といえます。適度のレバレッジを効かせれば、元手に対して「表面的な金利×レバレッジ倍率」分の高い利回りを得ることができます。この資産増額効果こそFXの醍醐味です。
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FX取引に必要不可欠な「チャート」について
と、ここまでFXの仕組みを概観してきましたが、最後に、FX取引に必要不可欠な「チャート」について解説しましょう。
FXで儲けるには、「取引する通貨ペアの為替レートが将来、上がるか下がるか」、予想を的中させる必要があります。しかし、神でも予言者でもない人間が未来を正確に当てることは不可能です。では、そんな人間が未来を予想するために使うのは何でしょう?
それは「過去の値動き」以外ありません。何分前から何年前まで、時間軸はそれぞれですが、今現在より前(過去)に起こったことについては、投資家の誰もが平等にその動きを知ることができます。それが、為替レートの過去の値動きを記した「チャート」(英語で「海図」や「図表」の意味)と呼ばれるものです。
図5 チャートと未来予測【ドル/円の日足、週足チャート】
図5のAは「米ドル/円」の値動きを示した「チャート」です。ひとつの目盛が1日の値動きを示しているので、これを「日足(ひあし)チャート」と呼びます。Bは1週間の値動きが1単位になった、より長期的な「週足(しゅうあし)チャート」です。
このように、FXでは過去の値動きをチャートで確認したうえで、「今後、こう動く」と予想することが最重要になります。単純に「上がるか下がるか」だけなら、2分の1の確率でいわば丁半バクチのようなものです。しかし、FXは「当たれば2倍、ハズレたらゼロ」というギャンブルではありません。「上がると予想しているが、どれぐらい上がりそうか」や「上がるという予想がはずれた場合、どのあたりで諦めるか」といったことも決めなければなりません。
単なる数字の羅列である為替レートを見ているだけでは、判断は不可能です。単なる「当てずっぽう」ではなく、過去の値動きの方向性や節目となるレートなど、これまでの経験則に照らした予測こそが、FXにおける「チャート分析」の本質なのです。
※この記事は、FX攻略.com2015年6月号の記事を転載したものです
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「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!
取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |