FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年10月5日号
先週のドル円相場は
四半期末をはさんで様子見ムードが広がり、木曜日までは105円台半ばでの一進一退が続いた。火曜日には第1回米国大統領選討論会が開催され、バイデン前副大統領48%、トランプ大統領41%でバイデン氏優勢との世論調査が報じられたものの、大きな反応は見られず。
また木曜日には東京株式市場がシステムトラブルで終日売買停止となる前代未聞の事件があったが、それでもドル円相場にはあまり響かなかった。
しかし金曜日の東京市場で、「トランプ大統領とメラニア夫人が新型コロナウイルス検査で陽性」と発表されると、一気にリスクオフの動きが広がり、一時104.94円まで下落した。ただその後はトランプ大統領の症状は軽度と報じられたこともあり、105円台前半で小康状態となった。
なお米国10月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が+66.1万人と予想(+87.5万人)を下回ったが、反応はほとんど見られなかった。
バイデン勝利を織り込む動き
大統領選の投票日まで1か月となる中で判明したトランプ大統領のウィルス感染。今後しばらくは自主隔離が続くことから、選挙最終盤の重要州への訪問を含む選挙活動は著しく制限されることが確実だ。
症状は軽度とされるものの、現在74歳となかなかの高齢であるトランプ氏が、3月にコロナウイルスに感染したジョンソン英首相(56歳)のように無事生還できる保証はない。トランプ氏の症状が悪化すれば、選挙そのものが延期となる可能性もある。
もちろん最悪のシナリオは、トランプ大統領がカムバックできないことだ。一部の賭けサイトでは、現副大統領のペンス氏出馬の可能性を織り込んでいるという。
一方民主党のバイデン候補はウイルス検査の結果陰性だったことを公表している。
とりあえず現段階では、市場はバイデン氏が大統領選で勝利する可能性が高まったと受け取っている。政権交代は株式市場にとってマイナスという見方から、10月の株式市場は荒れ模様となる可能性が高い。
そうなれば、為替市場ではリスク回避の円高となり、ドル円は下落テンポを速めることになるだろう。前回安値の104.00円を割り込んでいく可能性もある。
出所:日本経済新聞
もちろん軽症で終わる可能性も
一方、トランプ氏の症状が軽く、数日で公務復帰となった場合、コロナは恐れるに足らずと公言していたトランプ氏の日頃の言動が裏付けられることとなる。コロナ克服に向けた期待も高まり、株式市場はこのところの停滞から一気に息を吹き返すことになるだろう。ドル円も元の105円台後半の水準へ戻っていく可能性が高い。
ただし、このシナリオでも、大統領選挙に向けた不透明感が一掃されるわけではないため、株式市場もドル円も、一段の上昇は見込めない。
軸足は悲観シナリオに
大統領のコロナ感染という衝撃的なニュースがあった割には株式市場がさほど下落しなかった(NYダウは400ドル超下落して始まったが、引けでは134ドル安)ところを見ると、市場も今後のシナリオを固められないようだ。
現時点では、トランプ大統領の容体が軽症で終わるのか、重篤化するのか、見極めるすべはない。しかし軽症で終わったとしても得るものは少なく、重篤化した場合に失うものの方がはるかに大きいとなれば、悲観シナリオに軸足を置くほうが合理的ということになる。
今週はトランプ大統領をめぐる報道に一喜一憂することになるが、簡単に楽観することなく、最悪の事態まで想定しつつ慎重に行動するのが賢明であろう。ドル円に対しては弱気スタンスを維持する。
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