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結局ユーロはどこへ向かうのか!?[井口喜雄]

トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。

今週は重要な米指標が多く、ISM、ADP、米雇用統計と忙しくなります。米雇用統計では雇用者数変化のほか平均時給も注視です。一方、今週に入りネガティブな材料が散見したユーロは一体どこへ向かうのか考えてみたいと思います。

6月利上げを完全に織り込むなか、米雇用統計での値動きは限定的か

 

昨夜はハト派のブレイナードFRB理事が「早期の利上げは適切」と発言したことで6月のFOMCに対するメンバーのコンセンサスが見えてきました。CMEの米6月の利上げ確率を見ても90%を超えており、現時点でマーケットは6月利上げを完全に織り込んでいると考えていいでしょう。そのため、今週末に行われる米雇用統計の雇用者数変化も多少振れ幅があっても6月が見送りになることはないと思います。逆を言えば6月利上げのシナリオは既定路線なのでドル上昇はあまり見込めず、動意がつかないかもしれません。

しかし一方で、米雇用統計での平均時給によって振らされる可能性があります。ここ数回の雇用統計での値動きを見ると雇用者数変化の数字を無視して平均時給で動いていることが多いです。おそらく今回も数値にプライオリティを付けるならば平均時給の数値になるのではないでしょうか。

トランプ大統領貿易摩擦を鮮明に打ち出す

 

米雇用統計と同時に発表される米貿易収支も油断していると大きく動く可能性があるので警戒したいところです。

先週イタリアで行われたG7でトランプ大統領は「米国は公正で自由で開かれた貿易を求めている」「米国の低関税に合わせないのであれば、関税を引き上げるまでだ」として対米貿易黒字を強烈に批判しました。

加えて昨日もツイッターで、米国とドイツとの貿易関係が不公平だと表明し、「われわれはドイツとの貿易でどでかい赤字を出している」と不満をあらわにしています。このモメンタムのなか、前月より悪化した米貿易収支が公表されれば火に油を注ぐ可能性が高く、矛先がいつ日本に向いてもおかしくはありません。同指標については円高リスクを相当はらんでいると言えます。

ユーロ買いの好機!?下押し局面は絶好の押し目買いと捉えることも

 

ギリシャデフォルト、イタリア選挙の前倒し、ECB金融緩和継続とユーロにネガティブな材料が散見して今週はユーロ売りとなりました。下値をどこまで試すのかといったところですが、あまり悲観的になることもないとは思っています。直近のマーケットは完全なユーロブル相場でしたし、ポジションが買いに偏っていたことを考えればこれくらいの押しは想定内ではないでしょうか。

また、今回の下落の要因を見てもギリシャ債務問題については今更感は否めず、イタリア政治情勢もマーケットが反応するのはもう少し先になりそうなのでこれからも下げ材料として意識されるかには疑問があります。

一方、ドラギECB総裁が「ユーロ圏には依然として異例の金融政策による支援が必要」と発言したことはユーロの下げ材料としては十分です。ドラギ総裁はどうしてもユーロ高にはしたくないのだという強い意思が感じられました。

とはいえ、メルケル首相がユーロは弱すぎると異例の発言をするなどドイツからは出口戦略が求められています。また、バイトマン独連銀総裁も「ECBの緩和策は適切だが、出口を議論することは極めて正しい選択」としてドラギ総裁の発言とは必ずしも合致していません。ドラギ総裁の強固な姿勢もわかりますが、今後ドイツの意向を無視する訳にもいかないでしょうから徐々に取り込まれていくのだと思います。ユーロのバイ&ホールドスタンスに変更はありません。

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