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FX力を鍛える有名人コラム

為替のプロが見た中国最新事情[水上紀行]

※この記事は、FX攻略.com2017年10月号の記事を転載・再編集したものです
※この記事に記載されている情報は原稿執筆時のものであり、現在のものとは異なる場合があります

報道で見る世界と現実の世界は違う

私は、かれこれ34年間、為替市場の世界で仕事をしています。これだけ長い間、身を置いている理由をいま改めて考えてみると、“それだけ魅力的だったから”としかいいようがありません。

為替の世界に入ったのは、ロンドンで為替ディーラーの仕事をしたのが最初です。そのときには徹底的に鍛えられました。仕事を辞めて日本に帰りたいと弱気になったこともあります。ところが、半年くらいが経過し、為替の世界が分かってくると、面白くてたまらなくなりました。そして、気が付けばこれだけの年月が経っていたのです。みなさんにもぜひ、為替の世界の面白さを実感していただければと思っています。為替の世界を楽しむには、旅行に出かけるときにも、少し視点を変えて観察をする必要があります。

私は先日、中国へ取材に行ってきました。私がどんな視点で中国を観察してきたのかを紹介しましょう。

まず、なぜ中国に行ったのか。それは「通貨を取引するなら、その国に行ってみる」ことを基本にしているからです。ただし、銀行や企業を訪問するわけではありません。目的は、その地のスメル(匂い)を嗅ぐことです。

それは、現地に行かなければ見えないものがあるからです。今回は、八日間中国に滞在しましたが、日本にいては気付かないことが連続して起こりました。それらを知ることで、その通貨やその国のありかたが見えてきます。これはトレーディングをする上で非常に重要な意味を持ちます。

人はとかく、思い込みに縛られがちです。現地を訪問すると、ステレオタイプ(先入観)を打破することができます。例えば「東洋人は細目である」という典型的なイメージがあります。しかし、実際には東洋人の中にも目がパッチリした人はいくらでもいます。そういったステレオタイプに流さないことがトレーディングには非常に大事なのです。

中国に行くことを知人に話すと、みんな口を揃えて「日中関係が悪化しているのに、なぜ行くのか?」と聞きました。しかし、実際に行ってみると、関係の悪さは全く感じません。昔、ロンドンやニューヨークで仕事をしているときに、何度も現地の中華街で食事をしましたが、ウェイトレスが無表情で愛想が悪かった覚えがあります。そのイメージのまま、中国を訪問したのですが、実際は逆でした。会う人、会う人が感じ良いのです。

つい先日もテレビで中国の番組を見ましたが、どうも現地の印象と違います。定型フォームができあがっていて、それに当てはめて番組を作っているとしか思えません。ですから報道を鵜呑みにはできません。実際に行ってみることに勝るものはないのです。

さて、飛行機が北京空港に近づき、着陸態勢に入ったときに地上を見ると、景色が非常に整然としていました。工場や住宅地、耕作地の調和がとれています。それにまず、驚きました。さらに、タクシーでホテルまで行く途中で通った高速道路もとてもきれいです。おそらく北京オリンピックのために整備されたものでしょうが、それにしてもきれいです。また、ホテルに到着するまでに何人かの人に接触しましたが、その人たちも非常に感じが良かったです。

初日は天安門広場に行きました。着いてみると、国内からも数多くの観光客が押し寄せていて、ものすごい数の人が天安門広場を埋め尽くしており、その人たちの多くが明るい表情をしていました。中国の景気が良いのは確かなようです。


水上から撮影した、高層ビルが立ち並ぶ上海の街並み


毛沢東の肖像画が掲げられた天安門

中国の中央銀行は相場変動を抑制する


中国人民銀行

中国の中央銀行である中国人民銀行にも行ってみました。写真で見るより、実物のほうがずいぶん小ぶりでしたが、中国13億人の金融政策を全てここが担っています。

為替の世界で中国人民銀行は、非常にアクティブな存在として知られています。彼らはダブルノータッチオプションという取引を駆使しています。

簡単に説明しましょう。まず、一定期間の値動きのレンジ幅を決めます。例えば、ドル円で下限を1ドル=100円、上限を1ドル=103円とすれば、レンジ幅3円のダブルノータッチオプションとなります。期間中に相場が上限にも下限にも到達しなければ、利益が得られる仕組みになっています。ですから、中国人民銀行は、相場が設定した上限に近づくと売り介入をして防戦し、下限に近づくと買い介入で防戦します。

そもそも、中国人民銀行は、為替相場をできるだけ動かないように介入をしています。その傾向は、最近さらに強まっています。ですから、人民元の為替取引をしても面白味がない面がありますが、統制が取れているという面では戦略を立てやすいともいえます。

ちなみに日本では中国の通貨を人民元と呼んでいますが、それは日本だけです。中国でも海外のインターバンクでも、中国の通貨のことはRMB(Renminb=レンミンビー)と呼んでいます。機会があれば、人民元についても勉強をしてみると面白いでしょう。取引をする前には、私のように現地調査を忘れずに!


故宮にて記念撮影

相場を見極める六つのパターン

私が34年の長きにわたって、為替の世界に身を置いていることは、既にお話ししました。銀行で働いていたときは、為替ディーラーとしてインターバンクで仕事をしていたわけですが、非常に厳しい世界です。そこで生き残るためには、どうしたら良いのか。私がたどり着いたのが値動き分析です。

機関投資家などの顧客が為替ディーラーに相場を聞いてきます。機関投資家などの顧客からの注文を受ければ、カバー取引をしなければなりませんので、どのくらいの価格であればカバーができるかを瞬時に判断した上で、顧客に相場を提示しなければなりません。その判断に役立つのが値動き分析です。

最近は、何でも数値化にこだわる傾向があります。一見、客観的で良い方法と思うかもしれません。しかし、為替の世界では、実際に相場が動き始めると、分析して数値化している時間はありません。瞬時に判断して反応するだけの経験や知識を、前もって頭に刷り込んでおく必要があります。いってみれば運動神経のようなものです。それがなければ、マーケットについて行けないのです。

その刷り込んでおくべき知識の一つが値動き分析です。値動き分析では、相場の基本サイクルを六つに分けています。図①の上段は、上昇相場の基本パターン、下段は下落相場の基本パターンです。取引をする際には、まず、相場がこの六つのパターンのどれに当たるかを見極めます。

「ジリ高では買い」高止まりはレンジ取引

ジリ高とは、相場がじりじりと上がっている状態です。チャート画面の左下から、右上に向かって対角線上を価格が動いていくのが特徴です。これは、相場が上がったときに「売り」が出ても、下がり切らないので、「売り」ポジションを買い戻す。結果、再び上がる。この繰り返しによって、ジリ高が形成されます。ジリ安はその逆です。

では、ジリ高、ジリ安の値動き分析をどう活用すれば良いでしょうか。ジリ高で売る、ジリ安で買うのは非常に大きなリスクを伴うため、相場の流れに逆らってはいけません。ジリ高だから買う、ジリ安だから売ることが大事です。

急騰は、例えば何かニュースが出た場合などに、ショートポジションを持っていた人が一気に逃げ出した場合などに起こります。そして、ショートポジションが全て解消されると、値動きが止まり、高止まりの状態となります。急騰の際は「買い」を行うべきですが、非常に勇気が必要ですから、様子を見ても良いでしょう。そして、高止まりの状態になれば、レンジ取引が向いています。あるいは、スキャルピングで短期取引をしても良いでしょう。急落、安値圏ではこの逆になります。

実際の相場は必ずしもこの六つのパターンに当てはまるときばかりではありませんが、これを基本パターンとして、実際の相場に応用させて考えることが大切です。例えば、ジリ高に似たパターンに買い上がりがあります。取引をする際には、ジリ高なのか買い上がりなのかを見極めなければなりません。

その際には、取引時間の特性を理解しておくことも役立ちます。よくあるのは、日本時間の午後2時くらいから取引を始めるロンドン勢は、東京市場の取引を観察しています。彼らも値動き分析をしていますので、その結果、ショートポジションが積み上がっていると判断すれば、買い上げてきます。チャートは、ジリ高と似た形になりますが、この場合は買い上がりです。

大きな違いは最後の部分に出ます。ジリ高の場合には、最後に一段高になって終了しますが、買い上がりでは最後にがくんと下がります。これは、買い上げてきたポジションを利食いするからです。

もう一つのパターンとして、米系ファンドの買い上がりがあります。彼らの特徴は長期的な視点でかつ自らを誇示するトレーディングが目立つことです。例えば、一番高いところを買ったりします。タイミングが合えばどこでも出てくる米系ファンドの買い上がりは三極どの時間帯でも起こりやすいといえます。

このように取引時間によって、どんな相場の動きが起きやすいかを知っていれば、ジリ高なのか、買い上がりなのかを判断しやすくなります。値動き分析については、私の著書『FX 戦略投資 実践編』で詳しく解説していますので参考にしてください。

※この記事は、FX攻略.com2017年10月号の記事を転載・再編集したものです
※この記事に記載されている情報は原稿執筆時のものであり、現在のものとは異なる場合があります

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