FXはゼロサムゲームであり、利益を得る人がいる反面、損失を被る人もいることで成り立っています。では、成功するトレーダーと失敗するトレーダーの違いは、どこにあるのでしょうか? トレードスクールを運営する村居孝美さんから、これまでに出会ってきた、成功する人・失敗する人の特徴を教えてもらいます。
※この記事は、FX攻略.com2018年6月号の記事を転載・再編集したものです
他力本願な姿勢ではFXの上達は望めない
私は11年前からトレードスクールを運営していて、いろいろな投資家の方々にお会いしてきました。また、数年前には出版をするために海外に渡り、ヴァージン・アイランドに住む投資家のラリー・ウィリアムズ氏や商品投資顧問(CTA)のスコット・ラムジー氏など、米国のトレーダーたちからお話をお聞きしました。これだけ多くのトレーダーの方々とお話をしていると、さすがにうまくいっている方とそうでない方の違いというものが見えてきました。
まず、個人投資家の方がトレードを始めるとき、あるいはスクールで学ぶときの「心構え」というか「姿勢」によって、トレードで利益を出せるようになるかどうかが決まるといっても過言ではないと実感しています。
FXでうまくいっていない方は、もしかしたらマーケットの世界がどのようなものなのかを理解していないのかもしれません。マーケットは対人戦であり、プロたちと同じ戦場に参戦していきます。知識と技術を磨いてようやく同じ土俵で戦えるようになります。ですが、トレードで利益を出せていない方の多くが、他力本願で売買を始めようとしているのです。
例えば、「売買ロジックが私をもうけさせてくれる」と考えていたり、「スクールが私をもうけさせてくれる」と思っていたりするわけです。その根本には、「私は何もできないけど、あなたにもうけさせてほしい」という姿勢があります。これは最初からご自身が成長しようとは考えていないケースです。
対人戦といえば、スポーツや格闘技、将棋の世界などが挙げられますが、どれも日々の訓練をして徐々に強くなっていきます。相場の世界もこれと同じで、日々の訓練を積み上げながらうまくなっていくものです。戦う本人が何もしないで誰かがもうけさせてくれるなんていうものは、ありもしない幻想にすぎないので注意が必要です。
意欲的に取り組む人はFX投資でも成功しやすい
一方、同じスクールに通っている人でも、学んだことを取り入れて「自分自身が成長して利益を出せるトレーダーになるんだ」という意欲がある方は利益を出せるようになり、成功しています。そのような方は、ご自身から意欲的に質問をしたり、情報を取りに来たりします。入手した情報を基に手を動かし、頭で考えて、論理的に問題を解決しようとする姿勢で取り組んでいます。
そして、とにかく長いスパンで物事を考えています。最初からもうけられるとは思っていないので、損失を出したからといって「すぐに取り返したい」という気持ちにはならないようです。また、うまくいかないからといって、すぐ諦めてしまうこともありません。
CTAのスコット・ラムジー氏でさえ、昔大負けをしたことがあると語っておりました。そのときに次のような決心をしたそうです。「私は負けたが、反対に勝っている人が10%いる。勉強をし直して10%の勝った側になる…」と。そのお話を聞いて私は、すごく胸を打たれました。
トレードの世界は、サラリーマンのように会社に行けば成果が出なくても給料がもらえる世界とは全く違います。給料以外でお金を稼いでいくのは、ビジネスであってもトレードであっても厳しく難しいものです。
パートに行ってお小遣いを稼ごうという軽い気持ちで、何も勉強をしないでFXを始めてしまうと、損失を出して痛い目に遭うわけです。しかし、正しい心構えで訓練を積んでいけば技術が身についてきて、ある程度のところまではいけるはずです。焦らなければ利益も出せるようになってくるのです。
最後に成功する人と失敗する人の特徴を端的にいうと、前者は「柔軟に対応できる人」、後者は「自分の正義を貫こうとする人」ではないかと思っています。
特に「こうあるべきだ」と頑固な姿勢を崩さない人は要注意です。そういう方は、「絶対に上がるはずだ」とか「どうして私の思い通りにならないんだ」と自分の信念を貫いてしまい、市場に合わせてトレードを行うことができないからです。それでは見えるものも見えてこないので、なかなかうまくなりません。
いつも自分の正義を貫いてしまうという方は、日常生活でのコミュニケーションで自分と周りの考え方にギャップがあったとき、「なるほど、そういう考え方もあるんだ」と受け入れるようにしましょう。そうすることで、柔軟性が養われてくるかもしれません。
※この記事は、FX攻略.com2018年6月号の記事を転載・再編集したものです
「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!
取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
---|---|
約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |