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チャイナショック再び!株安・円高の負の連鎖に備えよ[雨夜恒一郎]

中国からの資金流出に歯止めがかからない。人民元は対ドルで約5年ぶりの安値を更新中。中国は人民元買い支えのために先月だけで1000億ドル以上の外貨準備を費やしたが、流れを食い止めることはできなかった。中国の外貨準備は3兆3300億ドルあり、介入資金は盤石のように見えるが、専門家の間では、その中身は見かけほど強力ではないとの見方がもっぱらで、長期的に見て介入が持続不能となるおそれがあるとの指摘もある。今週も人民元の下落が続くことを想定して臨む必要がある。

急速な景気減速や資金流出を背景に、上海総合指数も3000の大台を割り込み、昨年8月のチャイナショック時の安値(2851近辺)に肉薄している。証券会社などに半強制的に株を買わせ、大株主に売却を禁止するといった強権的手法は限界に達しつつあり、今週はその反動で一気に底割れとなるリスクを想定しておく必要がある。

先週金曜日、ドル円相場は一時116.51円まで下落し、昨年8月24日のチャイナショック時の安値116.05円に肉薄した。NYダウは一時530ドル余り下落し、原油先物は30ドルを割り込んだ。「人民元安」ならリスク回避で株売り、円買いというのが現在の「ゲームのルール」だ。投機筋は中国市場をにらみながら、さらなる売り仕掛けのタイミングを虎視眈々と狙っている。

今週は明日発表される中国12月小売売上高(前回+11.2%、予想+11.3%)、鉱工業生産(前回+6.2%、予想+6.1%)、10-12月期GDP(前回+6.9%、予想+6.9%)が要注意だ。予想を下回る数字が出れば、絶好の売りの口実となり、ドル円は一気に116円を下抜けし、中長期的な下落トレンドに入る可能性もある。

週足一目均衡表を見ると、アベノミクス相場がスタートした2012年末以降初めて雲の中に深々と突き刺さっていることが分かる。116円台を割り込んだ場合は、雲の下限である113円台半ばまで下落余地を見ておく必要があるだろう。

ドル円週足一目均衡表 (出所:NetDania)

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